food&wine/料理とお酒

【Gastronomija Srbije / セルビアの食文化】

セルビア料理の特徴

 

"Every best things come from Home Made" 

バルカン半島は、最初で最後のヨーロッパ。日本人があまり訪れることのない、知られざる美食地帯。セルビア共和国は、東西ローマ帝国、オスマン帝国の支配、ハプスブルク家の占領と影響を受けた東西文化の交差点である。この地域では、オスマン帝国の発展とともに東西の食文化が交わり、宮廷料理が完成したといわれている。

トプカプ宮殿の厨房で調理にあたったのは、デヴシルメ制度で税として徴用した帝国内のキリスト教徒の少年たちから選抜された者であった。イェニチェリ(少数精鋭のスルタンの近衛兵)として改宗し、後年は軍人や高官となる彼らもそのスタートは外廷のコックであり、そこから輩出された帝国のエリートたちが、さまざまな形で宮廷の洗練された料理を全土に広めていった。また、帝国の崩壊後に職をうしなった宮廷料理人たちの帰郷は、手の込んだ郷土料理の発達をさらにうながした。

首都ベオグラードは欧州最古の街のひとつ。フランスのボルドー地方や北海道と同じ北緯44度に位置し、料理は主に東側から。酒は主に西側からの影響を受け、その魅力的な融合がバルカンの食文化を形作っている。宗教上肉食を禁じる期間があるため、豆や野菜、乳製品を使ったメニューも多い。食卓を囲んだそれぞれが大皿料理を取り分けるスタイルは、日本の昔ながらのおもてなし料理にも通じ、はじめて口にしてもどこか懐かしさが感じられる食べ物が多い。

豊かな農業国

バルカン半島は豊かな環境に恵まれ、中央ヨーロッパの主要な農業地域となっている。北の平原は大陸性気候、南部は地中海性気候と地域ごとに特徴が異なる。国土の大部分は古代パンノニア海の海底であったため、海洋堆積物が堆積した肥沃な土壌が広がっている。(詳細は:セルビアのテロワール(気候・風土・土壌) へ)

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郷土料理は、地場の素材を活かした大家族むけが主流。養豚はセルビアの主要産業のひとつであり、ナラなどの雑木に恵まれたシュマディヤ平野では19世紀以来豚の飼育が盛んである。1804年にオスマン帝国に対し蜂起したカラジョルジェことジョルジェ・ペトロヴィッチ(Karađorđe Petrović)も豚商人であった。放牧で育てられた家畜の肉は、赤身が強く味が濃い。屠畜、解体も自家で行うこともあり、店頭でも枝や塊の状態で販売される。山国のため、魚はドナウ川の川魚が主である。

また、セルビアを語るうえで欠かせない食べ物のひとつがパプリカ。ローストパプリカをペーストにしたアイヴァル(Ajvar)、フルーツブランデーのラキヤ(Rakija)、天使のようでもあり悪魔的に美味なる乳製品カイマック(Kajmak)とならび、セルビアの食卓における三種の神器といえる。

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秋には冬に備えた保存食(Zimnica)づくりが行われ、おしなべて最上のものは自家製(domaća)であり、市販品に勝るとされている。パプリカペーストのアイヴァル(Ajvar)やキャベツの漬物のキセリクプス(Kiseli Kupus)、地酒のラキヤ(Rakija)などがその代表である。

  

オスマン帝国の影響

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食肉の種類は宗教による影響を受け、全域で豚肉が好まれる。オスマン帝国の影響を強く受け、山がちの南西部では羊肉も好まれ、北部の平原では牛肉も多く使われる。

パンやチーズ、コーヒー(Domaća kafa)、菓子類もトルコ発祥のものが多くみられる。ピタパンのレピニャ(Lepnja)、白いチーズのシレネ(Sirene)、カイマック(Kajmak)、ブレク(Burek)やロクム(Ratluk)などがその代表である。

調理方法は炭焼き系と煮込み系に大別される。

 

●炭火焼き系

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ハレの日のご馳走が多く、一家の長である男性が携わる場合が多い。素材そのものの味が異なるため、日本での丸焼き系の味の再現は難しい。(チェヴァプチッチ(Ćevapčići)やプリェスカヴィツァ(Pljeskavica)など、挽き肉のグリルも人気。

 

●煮込み系

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手間ひまのかかる郷土料理は、レストランなどで提供されることはすくなく、伝統的な「おふくろの味」として親しまれている。葉に包んだ肉、野菜をくり抜いた肉詰め、ぶつ切り肉や豆などを大量に調理し、長時間煮込む。代表的な料理は、スヴァドバルスキ・クプス(Svadbarski Kupus)、プニェネ・パプリケ(Punjene Parprike)、ドルマ(Dorma)、ジュヴェチ(đuveč)など。

 

セルビアのカイマック(kajmak)について

カイマック(kajmak)は牛乳(または水牛、羊、山羊の乳)の分離したクリームの膜からつくられた、天使のような悪魔のような発酵クリーム。セルビア語で「カイマックをさらう」といえば、「美味しいところだけ取る」という意味だそう。

「イギリスのクロテッドクリームに似ているけれど、その100倍美味しい」と評する友人も。脂肪分が高く、通常は約60%ほど。濃厚でクリーミー。豊かな味わいを持つ。

語源は中央アジアのテュルク語に由来。中央アジアからバルカン諸国にかけ、コーカサス、トルコ、中東地域などで食されている。セルビアでは大量生産品も市販されているが、上質なものは自家製である。主な名産地は、クラリェボ(​​Kraljevo)、ウジツェ(Užice)など。クラリェボ(​​Kraljevo)、最高品質のカイマックを求める人々が毎週金曜日のマーケットに集まる。

2015年に参加した牧場でのワークショップでは、放牧ジャージー牛の初乳が使われた。フレッシュ・カイマックも、数日間熟成させたカイマックも、どちらも絶品の忘れられない味。以下は、ワークショップで撮影した写真でたどる、カイマックの製造方法。

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訪れたのは、ベオグラードから車で4時間ほど南下したゴリア山地にある農園。一帯は2001年に生物圏自然保護地域として登録されており、緯度は青森県と同程度。標高は最も高いJankov Kamen山が 1,833m。見渡す限の広大な農園で、遠くに見える点が放牧している牛たち。鶏舎も平飼い。養蜂の巣箱も。

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出迎えてくれたのは名人のMica(ミカ)さん。お宅を訪問すると何はともあれまず「お茶っ子」でよもやま話がはじまるのは、日本の田舎と同じ。豊かな農村風景は黄金色に揺れるトウモロコシを稲穂に、積まれた麦藁をはざ掛けに置き換えれば遠野や花巻と重なり、岩手の農園でこちらの写真を見せても「このへんの写真じゃないの?」とデジャヴを感じた返答を受けたのは余談。

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お待ちかねのKajmak(カイマック)づくり体験。原材料は出産したばかりの母牛の初乳と塩のみ。日中は放牧している牛たちが日没後に牛舎に戻り、仔牛のお腹がいっぱいになると人間の番。ミカさんが翌日の分を搾乳。

50ℓの牛乳で800gのカイマックができる。絞った牛乳をひと晩置き、脂肪分が分離して浮かんでくるまでそのままにしておく。

2015-09-22 171.jpg2015-09-22 172.jpgカイマック(kamak)について

分離した牛乳がはいった鍋を火にかけ、脂肪分が湯葉のような膜になるまで加熱する。膜がはったら火を止めて冷ます。牛乳が覚めたらナイフで丁寧に鍋肌から膜をはがし、そっとまとめて

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脂肪膜を抑えて下の液体を別の容器に移す。(脂肪膜をすくいとった後の牛乳には、別途レンネットを加えてチーズをつくる。)

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とりわけた脂肪膜を密封容器に移し、塩をふって3-4日冷蔵庫で熟成させる。 

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こちらは既に2-3日発酵させてあるフレッシュカイマックの試食。アイスクリームのように、ころころと盛り付け。

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肉やケーキ、食卓のあらゆるものとカイマックの組み合わせを試し、個人的には、パンと蜂蜜、カイマックのコンビネーションがツボ。(セルビア人には邪道だと言われますが・笑)

セルビアの養蜂と蜂蜜(Srpski med)について

バルカン半島は古代ギリシャ、ローマ文化の発祥の地であるとともに、現在ユーロに加盟していない国もあることから「最初で最後のヨーロッパ」ともいわれている。蜂蜜は地域を象徴する食材のひとつ。穏やかな大陸性気候や豊かな植物群のおかげで、高品質の蜂蜜を生産するための環境が整っている。古代ギリシャでは蜂蜜は雲から到来すると考えられ、不死を約束してくれる神々の食べものと考えられていた。また、ローマ人は蜂蜜を「天国で生まれた空気の贈り物」と考え、神への捧げものとした。ギリシャ語では蜂蜜をmelisと言い、古代ローマで話されていたラテン語のmelは蜂蜜にまつわる様々な語源となっている。メリッサという女性名も蜂蜜を意味する言葉から来ている。

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キリスト教では主は人類を照らす「光」。祈りの場にはその象徴であるロウソの灯りが不可欠である。修道院ではロウソクの原料である蜜蝋を得るために養蜂を行い、蜂蜜や蜜蝋は甘味料、添加物、自然療法の治療薬、防腐処理にも使われた。6世紀と9世紀の間、バルカン半島に定住したスラヴ人にとって主要な農業活動であった養蜂は、修道院や教会が普及に大きな役割を果たした。養蜂は非常に尊敬される職業となり、領主の館や地所には不可欠な技術とみなされ、中世には王族の中にも広がった。 セルビアでは9世紀にキリスト教に改宗後、19世紀まで養蜂は修道士(のちには教員も)が携わる仕事であった。カトリック教会はミツバチと養蜂家の守護聖人として聖ヴァレンツィヌス(バレンタイン)を認定。4世紀にミラノ司教を務めた聖アンブロジウスも養蜂家、ミツバチ、ロウソク職人の守護聖人である。

1920年度以降は国家が養蜂を推進し、1962年の社会主義体制後、産業が飛躍的に発展した。1998-1999年のコソボ紛争が原因で国境地帯の農業が崩壊した際には、地雷の撤去作業が完了するまでの間、養蜂は酪農や耕作に比べ迅速な利益をもたらし、より安全な代役を果たした。(写真1枚目はベオグラード、サヴァ教会にて。入り口付近にある台がふたつの台にロウソクを灯す。高いほうは生きている人のため、低いほうは亡くなった方のため。)

【blog】セルビアのラキヤについて Srbska Rakija を追加しました20171216231638.jpg

ミード(mead)は蜂蜜が発酵した酒で、人類最古のアルコール飲料であろうと言われてる。古来語のmeoduを語源とし、バルカン半島でも古代から親しまれ、世界各地で飲まれている。 修道院では聖体礼儀のためのワインとともにミードを醸造し、収入を得る糧ともなった。

また、セルビアの代表的な地酒ラキヤ(rakija)にも、はちみつを使用したものがある。蜜蝋で封印された瓶もよく見うけられ、現在も生活のさまざまな場面で養蜂の産物が余すところなく利用されている (日本の鮫や鯨に捨てるところなしと言いますが、それに通じるものを感じる)。 

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2012年現在、セルビアでは31,000人の養蜂家が年間約6、865トンの蜂蜜を生産している。そのうちプロの養蜂家は266件で、94.7%が家庭内での事業である。2015年に訪問したセルビアの農園でも牛の放牧、養鶏とともに養蜂に従事していた。ゆずっていただいた蜂蜜の美味しかったこと!!

グリーンマーケットで野菜や果物、蜂蜜の瓶に群がっているのは蜂。屋外の食事でワインの甘い香りに誘われてくるのも蜂。いちいち怖がっていたら身が持たないうえ、バルカン半島に生息するカーニオラン種の蜂は大人しく、手で払いのけられるので親しみさえ覚る。黒い瞳と灰色の縞模様が印象的。現地ではカルニカと呼ばれ、スロヴェニア(旧ユーゴ)が原産。のんびりゆっくりと飛ぶ姿は、喩えて言えば、血を吸い過ぎて重たくなり過ぎた蚊のようであった(日本の養蜂の主流はイタリア原産の「西洋ミツバチ」であるが、一部ではカーニオランの女王蜂も輸入されている) 

【Gastronomija Srbije / セルビアの食文化】セルビアの蜂蜜について を追加しました20160919_075322837.jpg

蜂蜜はスーパーマーケットでも販売されているが、人々は信頼できる養蜂家から直接を買う傾向がある。さまざまな花から採集された蜂蜜、巣入りのコムハニー、花粉、プロポリス、薬効をうたったものなど、さまざまな製品が売り場に並んでいる。 なかでも人気はヒマワリ蜜である(オンラインショップでも販売)。

カメノボ(Kamenovo)村では毎年4月にバルカン地域から、何百人もの養蜂家を集める伝統的な2日間のフェアが行わる。小さな村ながら4千以上の蜜蜂の巣箱があるため、「蜂の巣村」として知られており、ほかにも各地ではちみつフェアは開催されている。また、ホモリェ山脈(Homolje)で生産されるホモリェ蜂蜜(Homoljski med)は特に有名で、フルシュカ・ゴーラの菩提樹蜂蜜(Fruškogorski lipov med)、ジェルダップの蜂蜜 (Đerdapski medカチェルの蜂蜜(Kačerski medとともに、欧州連合(EU)が定める原産地名称保護の対象にもなっている。

 

参考書籍、参考サイト

『ハチミツの歴史 (「食」の図書館)』作者: ルーシー・M.ロング,大山晶

REPUBLIC OF SERBIA MInistory of Agricalture, Forestory and Water Managemtent.

Bee Keeping in the Balkans

保存食 / Zimnica

Ajvar / アイバル

アイバル(Ajvar)は、ヨーロッパで「セルビアの(畑の)キャビア」とも呼ばれ、食卓に欠かせないアイテムです。中東から東欧、西アフリカまで、地方ごとに名前も味もさまざまなに、野菜スプレッドのバリエーションがありますが、共通するのはパプリカやナスやトマトをベースにみじんぎりにして油とあわせて煮込むこと。旧ユーゴスラヴィア圏で愛されるアイバルの特徴は「しっかりパプリカをメインで味わう」レシピ。

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レスコヴァッツ地方のアイバルは欧州連合(EU)が定める原産地名称保護の対象にもなっています。近郊のドニャ・ロコシュニカ(Donja Lokošnica)村は、パプリカの都。人口1,300人約280世帯のうち、250家族がパプリカの栽培に従事し、秋の初めは村全体の軒先に吊るされた約150,000本の乾燥パプリカのリースで赤く染まります。

セルビアでは、各家庭で冬の間の保存食(Zimnica)として仕込む伝統がありますが、近年では瓶詰が手軽に入手できるようになり、都市部ではあまり行われなくなっているそうです。

【online shop】セルビア産アイバル入荷のお知らせ

そのままサラダとして。また、クラッカーに載せてオードヴルに。パンに塗って。肉に卵に魚介に添えてソースに。料理に加えて調味料の役割も果たし、主役にも脇役にもなるスーパースター。セルビア産アイバルは、オンラインショップでお買い求めいただけます(オリジナル味)(スパイシー味)。 

Kiseli Kupus(キセリ・クプス)/ 発酵キャベツ

キセリ・クプス(Kiseli Kupus)はバルカン半島でキャベツの収穫期である夏の終わりから秋にかけてにつくられる保存食です。そのままサラダとしても食されますが、披露宴の定番であるスヴァドバルスキ・クプス(Svadbarski kupus)、ロールキャベツのサルマ(Sarma)ポドヴァラック(Podvarak)などにも使われ、冬の味覚の代表的な食材です。

通常は大ぶりの樽型の容器に丸ごとのキャベツと塩で漬け込みます。キャベツが持つ糖分の乳酸発酵を利用するため、千切りを酢漬けするドイツのザワークラウトとは似て非なる食品です。使用するキャベツは葉が薄く、固く結球する品種が適しています。

作り方:

外側を落としたキャベツの芯をくり抜き、空洞部分にキャベツの重さの3-6%の塩をつめ、まわりにもまぶします。漬物容器にできるだけ密にになるよう詰め込み、ぬるま湯をひたひたになるよう注ぎます。発酵を急ぐ場合は、パンの切れ端を入れる場合もあります(その場合は数日間で取り除きます)。キャベツが空気に触れないよう重石をし、時々ゆすって塩水をいきわたらせます。3週間ほどでキャベツ全体がやわらかく、ぺしゃんこになれば完成。2-3カ月頃が食べごろです。キャベツを新しく加えても大丈夫ですが、その際必ず塩も加えること。塩分濃度が低すぎると腐敗の原因になります。通常は日中の最高気温が18℃になってから漬け込みますが、夏場は冷蔵庫で行うことも可能です。

※それほど多くの量が必要でない場合は、Lサイズのジップロックでひとつづつ漬け込むのもお勧めです。その場合は、キャベツからあがってくる水分を見込んで、はじめに加えるぬるま湯の量を加減してください。古漬けも旨味がありますが、使いきれない場合は冷凍保存も可能です。

Turšija(トゥーシャ) / ピクルス

日本の輸入食材店で手にするアメリカや西欧のピクルスと、中東からバルカン半島にかけて食べられる”トゥーシャ”(トルコ語はTurşu)は少し風味が異なります。塩と酢にニンニクやホールスパイス、ハーブを効かせて野菜を漬け込みます。ディルの甘い香りがアクセント。

 

レシピは、500gの野菜に対し

水400ml、ワインビネガー20ml、粗塩13g、砂糖小さじ3、ディル3本、マスタードシード小さじ2/3、粒胡椒小さじ2/3、コリアンダーシード小さじ2/3、ベイリーフ2枚、ニンニク2/3片

※キュウリは汁が出るので単品でピクルスにするのが漬けるのがお勧めです。

Meze / 前菜

Pečene Paprike(ペチェネ・パプリケ) / ローストパプリカのマリネ

ローストパプリカのマリネ「ペチェネ・パプリケ」。これぞセルビア!というひと皿です。「ペチェナ・パプリカ」とも言いますが、語尾がaで終わる場合は、単数形。eで終わるのが複数形で、料理名の場合は、どちらでもいいそうです。

セルビア料理をはじめたころは、なかなか手に入らなかったパプリカも、昨年あたりから値段も手ごろになってきたので登場回数が増えました。彩の名脇役として登場することの多く、そのものをしっかり味わうことの少ない野菜ですが、主役になると抜群の旨味を堪能できます。

焼きナスの要領で焼いて皮をむき、油・酢・塩・胡椒・おろしにんにくで和えて味をなじませればOK。とろりとした食感が癖になります。

 

材料:パプリカ8個、マリネ液(ひまわり油大さじ2、ワンビネガー大さじ1、ニンニク1片、塩、胡椒)

230℃に予熱したオーブンで、黒く焦げるまで約20分パプリカを焼く。皮がむきやすくなるようにコンテナに入れ蓋をして蒸らす。あら熱がとれたら、焼きナスの要領で皮を完全にむく。水気を切り、マリネ液を含ませる。 

Grčki Tzatziki(ザジキ) / ギリシャスタイルのヨーグルトとキュウリのペースト

トルコ発祥のヨーグルトにニンニク、キュウリなどを加えた前菜”ジャージュク(Cacik )”は、バルカン地域でも好んで食されます。ギリシャではザジキと呼ばれ、胡瓜をすりおろして水気を切り、ディルを入れるのが特徴。ヨーグルトの水分も少なめで、それぞれの国の美妙な違いが興味深い料理です。

 

材料:ギリシャヨーグルト250ml、すりおろしたキュウリ1/2本分、ニンニク2片、オリーブオイル大さじ2、刻んだディル大さじ1 1/2 酢大さじ1/2

Tarator(タラトル) / ヨーグルトとキュウリのペースト

「タラトル」は、トルコ発祥のヨーグルトにニンニク、キュウリなどを加えた料理「ジャジュク(Cacik)」のセルビア版。セルビアやブルガリアでは”タラトル”と呼ばれ、刻んだ胡桃も入ります。水気を切らずに冷たいスープとして。水気を切ってサラダ風に、どちらもさっぱりとした副菜として肉料理との相性が抜群です。

 

材料:ヨーグルト(ブルガリアorギリシャはお好みで)400g、刻んだキュウリ4本、ニンニク1片、胡桃30g、オリーブオイル少々。

Humus(フムス)/ ヒヨコ豆のペースト

中東料理のフムスは、バルカン半島でも人気の前菜です。伝統的なアラブのレシピにパプリカパウダーを加えて、セルビア風に。

 

材料:ひよこ豆100g、タヒニ(ごまペースト)40g、ニンニク1片、レモン10ml、オリーブオイル(エキストラバージン)20ml、クミン5g、パプリカパウダー5g、塩胡椒

豆をひと晩水に漬ける。翌日、つけた水ごと鍋に入れ、柔らかくなるまで2時間ほど茹でる。ゆで汁を200ml残しとりわけて水をきり、豆にオリーブオイルを加えてをミキサーなどでなめらかにする。タヒニ、スパイスを加えてよく混ぜ合わせる。

 

 

Grčka Fava(グルシュカ・ファーバ) / ギリシャスタイルの豆のペースト

トルコ発祥の前菜(Meze)の定番、豆のペースト(Fava)をギリシャのレシピで。

Hleb / パン

Lepinja(レピニャ) / セルビアのピタパン

”レピニャ”は粉と牛乳、水にイースト、塩胡椒を加えてつくるシンプルなパン。日本でいえば白米のようなもの。これが美味しくて、現地ではついつい食べ過ぎてしまうのですがサイズもかなりのもの。ちょっとしたクッションか、飛行機の枕くらい(笑) おおらかなり、バルカンサイズ。 
Google検索すると日本語でも英語でもピタパンがヒット。こちらは中東由来でアラビア、レバノン、シリアあたりから来たらしく。インドやパキスタンのナンにも言及もありました。ナンかー。生地を伸ばしながら、チャパティーのつくり方に似ていると感じていたのは、あながち間違いでもないようで。バルカンは文化の交差点だと改めて感じた仕込み作業。これを食べ慣れると、以前は大好きだったバターや卵がたっぷり入ったリッチなパンが重く感じられ、私の中ではたまに食べるごちそう的な位置づけになりました。

 

材料:強力粉350g、ライ麦粉50g、ドライイースト8g、牛乳100ml、砂糖大さじ1/2、塩大さじ1/2、ぬるま湯200ml

材料をすべてボウルに入れ、粘つかなくなるまで片手でまとめます。(渾身の力をしぼって両手で叩きつけたり、のばしたりしないでok) ラップをして倍に膨らむまで1次発酵。打ち粉をした台で、生地をバルカンサイズの場合は4等分、日本人むけには8等分に丸めます。平らにしたい場合はフォークで穴をあけ、写真のように膨らませたい場合は、そのまま円形に伸ばします。オーブンが250℃になるまでラップをして二次発酵。オーブンが温まったら9分加熱。

※ある程度量があったほうが粉の重さで捏ねやすいです。食べきれない場合は冷凍も可能です。

Proja(プロヤ) / コーンブレッド

日本では米が育たない地域でそば粉を栽培していたように、セルビアでは小麦の代用としてトウモロコシを育て、コーンブレッドは貧しい人の食べものとされていたそうです。それもいまは昔。"プロヤ"と呼ばれるコーンブレッドは、現在では特別な友人に配るものと位置づけられる、セルビアの代表的な郷土料理です。2018年1月に安倍首相がセルビアを初訪問した際の晩餐会でもメニューに供されたという逸話も。形からは甘いお菓子を想像しますが、とうもろこしの粉と強力粉、卵、牛乳と植物油にチーズ入りのしっかり塩味。お酒にもあうね、と必ず言われる人気者です。

 

材料:Fetaチーズ(カッテージチーズ)150g、卵3個、牛乳320ml、植物油240ml、強力粉140g、コーンフラワー180g、ベーキングパウダー大さじ1

粉類をあわせてふるう。卵を卵黄と卵白に分け、卵白を角が立つまで泡立てる。別のボウルに卵黄を入れ、Fetaチーズをほぐしながら混ぜる(すこしチーズの塊が残っていたほうが美味しい)。卵黄のボウルに油と牛乳、粉をかき混ぜながら加えて「たね」をつくる。均等に混ざったら「たね」と卵白の泡をつぶさぬよう、さっくりあわせる。オーブンを220℃に余熱する。マフィン型に紙製のカップを入れ、たねを8分目まで流しいれる。様子をみながら20分程度焼く。

※カッテージチーズを使う場合は、塩を少し足してください。レシピの油の分量にビビりますが、少ないとパサパサになるので、守ってね。

 

Pogača(ポガチャ) / 竈(かまど)パン

"ポガチャ"は、トルコ発祥のふんわりとした生地のパン(トルコ語=Poğaça、セルビア語=Pogača)。「丸いパン」でという意味の名前です。日常の食卓には大振りでシンプルな円形のパンがのぼりますが、クリスマス、イースターや「スラヴァ(守護聖人の祝日)」などの「ハレ」の日には、小麦粉でさまざまな象徴的モチーフの装飾を施したポガチャが焼かれます。結婚式では、一家の繁栄の象徴として花嫁が抱え、参列者が新郎新婦にライスシャワーならぬ塩のシャワーをふりまきます。

 

 

Slavski kolač(スラヴスキ・コラチ) / 守護聖人の日の祝いパン

セルビアでは各街や家庭やごとに父系で受け継がれる守護聖人を持ち、正教徒はその記念日を祝います。ユネスコ無形文化遺産にも登録され、12月19日の聖二コラウス、5月6日の聖ゲオルギオス、1月20日の洗礼者ヨハネ、1月27日の聖サヴァなどが多く祝われているそうです。

教会での儀式のために焼かれる”スラヴスキ・コラチ”はキセルビア語でスラヴァケーキを意味し、神にささげる犠牲の象徴。キリストのシンボルである十字と聖人に関係のあるシンボル(ハトやバラ、本など)を飾るのが常です。食卓には聖人のイコン、スラヴスキコラチが並び、主の象徴であるロウソクの灯りがコリヴォまたはジト(žito)と呼ばれる小麦のペーストに立てられます。どことなく日本のお盆に通じるものを感じませんか?わたしは日本人で守護聖人を持たないため、セルビアの修道院で記念にいただいたイコンを飾ります。

 参考記事:守護聖人を祝うSlava(スラヴァ)の儀式

Božićna Česnica(ボヅィツィナ・チェスニッツア) / クリスマスのパン

セルビア正教会では、ローマ皇帝カエサルにより紀元前45年に定められたユリウス暦に則り祝日を祝います。1年のはじまりはグレゴリオ暦より2週間遅れの1月14日。クリスマスはセルビア語でBožić(ボジッチ)といい、1月7日がその日にあたります。前日の6日は祝いの準備が行われ、この日まで肉、卵、乳製品が禁じられた禊の期間です。

クリスマス当日には豚の丸焼きなどのご馳走を用意し、早朝の夜明け前に特別に焼いたČesnica(チェスニッツア)というパンに、教会で祝福を受けます。チェスニッツァは、クリスマスの最も重要なシンボルの1つであり、「共有」を意味する古い単語「čest」にちなんでその名前が付けられました。地域ごとに異なるレシピがあり、幸福と健康のさまざまなシンボル、またはキリストのモノグラムで飾られています。帰宅後、テーブルを囲んだ家族や親族でチェスニッツァに手を差し伸べてつかみ、三周回したのち一斉に引きちぎって中に焼き込んだコインを誰が引き当てるかで一年の幸運を占います。
 

参考ページ "Meet the Serbs"

Pogacice(ポガチッツェ) / スコーン

セルビアのスコーンは、強力粉とバター、牛乳などでつくります。イーストで軽く発酵させてかりっと焼き上げ、ヨーグルトやクロテッドクリームとあわせるそうです。まさに「おばあちゃんのお手製おやつ」のような、日本人でも懐かしさを感じるお菓子です。

Kiflice(キフリツェ) / プチロール

キフリツェというセルビアのひと口サイズのパン。ミニクロワッサンとよく似た見た目とサイズですが、ヨーグルト、サワークリーム、植物油でさっくりとした食感。セルビアンナイトでは、黒ゴマはベーコン入り、白ごまはカッテージチーズ入りが定番。小さいけれど食べごたえのあるスナックです。

 

材料(16個分):薄力粉275g、ドライイースト5g、牛乳100ml、砂糖小さじ1/2、塩大さじ1/2、ベーキングパウダー小さじ1/2、ヨーグルト50g、サワークリーム20g、植物油50ml、溶き卵、バター、粗塩、ゴマ適量、具はチーズやベーコンなど、お好みで

生地の材料をあわせてひとまとまりになるまで捏ねる。ラップをして10分以上一時発酵する。打ち粉をした台で生地を16等分する。それぞれの生地をしずく型に伸ばし、円形の底面側にチーズやベーコンなどの具をのせて、尖った先端に向けて巻き込んでいく。オーブンシートを敷いた天板にすべてのロールを並べ、溶き卵を塗り、乾く前に粗塩とゴマを振り、バターのかけらを載せる。ラップをしてオーブンが180℃になるまで二次発酵。温まったら、焼き色がつくまで20-25分焼く。

Eliopsomo(エィオプソーモ) / 修道院のオリーブ入りパン

ギリシャ北部のアトス山はエーゲ海に突き出した半島にそびえる東方正教会の聖地。女人禁制で修道士たちが自給自足の生活で祈りを捧げています。

このレシピはアトス山の修道院で実際に使われているそうです。

世俗的な生活を営む我々にとっては、オリーブとパプリカの風味がワインやラキヤとの相性がぴったりのパン。

Uštipci(ウシュチプツィ) / リカ地方のドーナッツ

クロアチアに旅行中、どこへ行っても出てくるこのドーナツが、はずれなく美味しくて、レシピを知りたいと考えていましたが、Bravo!

『イェレナと学ぶセルビア料理』に掲載されていました。

ニコラ・テスラの出身地である、クロアチア内のセルビア人居住区リカ地方のメニューです。

味の秘密は風味づけに使うラキヤとレモン。スイーツ好きだけでなく、ラキヤが好きな方にはぜひ試していただきたいドーナツです。

Salate / サラダ

Šopska salata(ショプスカ・サラータ) / ショプ地方のサラダ

"ショプスカ・サラータ"はブルガリア、セルビア、マケドニアにまたがり、山岳牧畜民の多く居住するショプ地方を名前の由来とし、「羊飼いのサラダ」というニュアンスも含みます。セルビア/クロアチア語で「 ショプ地方のサラダ」という意味です。

1960年代にブルガリアの旅行キャンペーンのために考案されたレシピがバルカン半島全域ひ広まったサラダで、地域やシチュエーションにより、レシピに若干の差がみられますが、角切りにした野菜(キュウリ、トマト、タマネギ)にシレネという、山羊や羊のチーズをたっぷりと振りかけるのが特徴です。コツはおおらかに作ること。タマネギやキュウリを水にさらさない、トマトの種のまわりのぬめりを残す。野菜の持つ汁気が、ドレッシングにセルビアらしい風味を与えます

 

材料(8人分):パプリカ2個、タカノツメ1本、タマネギ1個、キュウリ2本、トマト4個、Fetaチーズ150g、ドレッシング(ひまわり油 大さじ3、ワインビネガー大さじ1.5、塩、胡椒)

角切り野菜をドレッシングで和えて、Fetaチーズ(またはカッテージチーズ)をのせる。食べるときにかき混ぜる。

 

Srpska Salata(スルプスカ・サラータ) / セルビアのサラダ

"スルプスカサラータ”はパプリカ、キュウリ、トマト、タマネギを刻んでドレッシングで和えた"ショプスカ・サラータ"のシレネチーズなしバージョン。セルビア/クロアチア語で「セルビアのサラダ」という意味の名前で、トルコの「羊飼いのサラダ=チョバン・サラタス(Çoban Salatas)」とほぼ同じ料理です。

セルビアのドレッシングはヒマワリ油とワインビネガー、塩胡椒にニンニクに風味づけをするのが一般的ですが、土地や家ごとにそれぞれ違ったレシピもあり、アップルビネガーを使う場合や、お隣のクロアチアではオリーブオイルが主流です。

ときどき遊びでつくるのは、材料の一部を大根やカブに替えて、ドレッシングの材料を米酢やゴマ油、ポン酢などでアレンジする、名付けて「ヤパンスカ・サラータ(日本のサラダ)」。セルビアンナイトでは出しませんが、我が家のお惣菜の定番です(笑)

Ruska salata(ルスカ・サラータ) / ロシア風サラダ

写真はイースターのお祝いの席だったので、卵が載っていますが、主役は下のサラダ。セルビア/クロアチア語で「ロシア風のサラダ」という意味の名前ですが、ロシアのよく似た料理ははオリヴィエ・サラダと呼ばれているそうです。ということは、呼び名の由来は、ロシア人=マヨネーズが大好き、というイメージからきているのでしょうか。ジャガイモとニンジンに加えて、ハムとピクルスも欠かせない具材です。マヨネーズが苦手なわたしもぱくぱくいける爽やかなサラダです。

 

材料:ジャガイモ、ニンジン、ハム、ピクルス、(お好みでグリンピースやコーンなど)マヨネーズ(お好みでマスタードやサワークリーム、レモン果汁など)

ジャガイモ、ニンジンを茹でて、そのほかの材料とともに食べやすい大きさにカット。お好みで調味料をプラスしたマヨネーズと和える。

 (撮影:岸千鶴)

Francuska Salata(フランツスカ・サラータ) / フランス風サラダ

セルビアのお祝いの席では、美しく盛り付けたマヨネーズベースのポテトサラダが人気です。きょうのサラダは、昨日の「ロシア風サラダ」の流れで「フランス風サラダ」。ルスカ・サラータほどの人気とボリュームはありませんが、個人的にはさっぱりとした風味で気に入っています。ロシア風がハム入りなのに対し、フランス風はハムなしで胡桃が入っているのが特徴で、りんごを入れることもあるそうです。なぜフランス=胡桃なのかは、おそらくセルビア人がフランスに対して抱いているイメージによるものだと思われますが、調査中。解明の折は加筆します。

 

材料:ジャガイモ、ニンジン、胡桃、(お好みでリンゴなど)マヨネーズ(お好みでマスタードやサワークリーム、レモン果汁など)

ジャガイモ、ニンジンを茹でて、そのほかの材料とともに食べやすい大きさにカット。お好みで調味料をプラスしたマヨネーズと和える。

Paradajz salata(パラダイズ・サラータ) / トマトサラダ

2015年のセルビアクッキングツアーで食事のたびに「パプリカ、パラダイス」という言葉を聞き、そうか、セルビアはパプリカがたくさん獲れるから「パプリカ天国」と自慢しているんだな、と解釈していたら大間違い。パプリカのローストとともに、行く先々で出されたこのサラダが「パラダイス・サラータ」。パラダイスはトマトを意味するセルビア語だったのです(笑)

グリーンサラダと並んで、このトマトサラダも「どうやって味をつけたの?」と尋ねられることの多い料理です。ワインヴィネガーとオリーブオイル、塩胡椒だけの簡単な味付けですが、その勘どころはおそらくトマトの種のまわりのちゅるちゅるした部分と、水にさらさない、辛いままのタマネギからくる風味でしょうか。

Zelena salata(ゼレナ・サラータ) / グリーンサラダ

付け合わせはお客様の来店同機には結びつかないのですが、実際に食事を召し上がるとメインディッシュよりも感激されることが、ままあります。メインディッシュにグリーンサラダを添える、というのは日本でよくありますが、セルビアではポテトがメイン。揚げたりふかしてスパイスやハーブを効かせたり、様々なバリエーションがあります。ポテトは主に日本人にウケがよく、サラダはセルビア人に「なにこれーっ!セルビアの味がする!!どうやって再現したのー?」と質問されることが多い。その秘密はドレッシング。どのお酢と油を使うかでその料理の国籍が決まるので、市販のものを使わず、レモン果汁とオリーブオイルに塩胡椒し、直前に和えています。

 

材料:レタス(ちぎる)、ラディッシュ(薄くスライス)、ワケギ、グリーンオリーブ(あれば種入りのもの)、レモン果汁、オリーブオイル、塩、胡椒

Salata od Šargarepe(サラータ・オド・サルガレペ) / ニンジンサラダ

このサラダは「セルビアで食べた味が再現できるレシピを見つけたよ」と、友人からレシピを教えてもらったもの。ドレッシングの材料のうち、オリーブオイルオイルを加熱してテンパリングするのがポイントです。

 

材料:ニンジン、ニンニク(みじん切り)、パセリ(みじん切り)またはクミンなど、オリーブオイル、ワインビネガーまたはレモン汁、塩、胡椒(お好みで胡椒の替りに砂糖)

ニンジンを千切り、うすく輪切りなど、お好きな形に切る。ニンニク(オリーブオイルの温度をみるのに少し取り分けておく)、パセリをみじん切りにする。オリーブオイル以外の材料をボウルに入れ、よく混ぜる。オリーブオイルを小鍋で熱し、ニンニクを少々入れてジュっとなったら材料の入ったボウルにまわしかける。よく混ぜ合わせたらタッパーに移し、冷蔵庫で一晩寝かせる。

Mimoza salata / ミモザサラダ

セルビアで人気のパーティー料理の盛り付けは、ロール系、多層系があり、断面の美しさを追求します。ミモザ・サラダは後者の多層系。マッシュポテト、マヨネーズのソース、ハム、ピクルス、ゆで玉子、チーズと重ねていき、最後にマヨネーズで蓋をして卵黄をミモザの花に見立てて飾ります。断面の美しさと層が奏でる味の変化も魅力のひとつ。毎年、春待つ時期につくりたくなるサラダです。

 

材料:ジャガイモ、ハム、ピクルス、ゆで卵、ピザ用チーズ、マヨネーズ、サワークリーム、ヨーグルト、ミモザの茎に見立てるハーブ(パセリ、ディルなど)

ジャガイモを茹でて潰し、マッシュポテトをつくる。ハム、ピクルスを、ゆで卵をみじん切りにし、ゆで卵の一部は飾り用に取り分けておく。マヨネーズにサワークリーム、ヨーグルトをあわせてソースをつくる。ガラス容器に上記の要領で材料を積み重ねて盛り付ける。

Paprika sa sirom(パプリカ・サ・シロム) / パプリカのチーズ詰め

パプリカにチーズを詰めて焼くだけなのに、なんて美味しい!そのヒミツは、チーズに加えるひと手間。カッテージチーズやFetaなどの白いチーズをほぐし、卵とスパイスを加えて風味を足します。このチーズミックスは、パイやパン生地に詰めても、ほっぺが落ちる万能の具材❣️ 出来たての熱々で、冷たくしても、どちらもお勧めのひと皿です。

 

材料:パプリカ、チーズ(カッテージチーズ、Fetaなど)、卵、パセリ、ヴェゲタ、植物油

パプリカは下茹でして縦半分に割り、種を取り除いておく。ボウルにチーズをほぐし、溶き卵と残りの材料をあわせてなめらかにして、パプリカに詰める。200℃に余熱したオーブンで、ほんのり焦げ目がつくまで20分ほど焼く。

Pohovane Tikvice(ポホヴァネ・チクヴィツェ) / ズッキーニのフライ

ズッキーニに衣をつけて揚げたシンプルな付け合わせですが、ひとつ口にすると不思議とあとをひく一品。

そして、はじめて食べるのに懐かしさを感じるのは何故だろう。。。と考えてみると、サツマイモの天婦羅に通じるホクホクとした野菜の食感と揚げ油の風味のコンビネーションが理由のようです。

お母さんが揚げるそばからつまみ食いをしていた、という、レシピを教えてくれたセルビア女性の思い出話も納得です。

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