food&wine/料理とお酒

Kuvana Jela / オーブン料理など

Pasulj Prebranac(パスリ・プレブラナッツ) / ベイクドビーンズ

Pasulj Prebranac(パスリ・プレブラナッツ)は、旧ユーゴスラヴィア地方で農村の冬を乗り越える料理として何世代にもわたり受け継がれてきた伝統をもつひと皿です。

正教会ではクリスマスイブやイースター前に肉や卵、乳製品、油分の多い食事が禁じられており、このベイクドビーンズと魚料理がクリスマスイブの正式メニューです。

豆が主役のレシピです。タマネギとパプリカの旨味をふっくら含ませ、適度に焦げめをつけるにはコツがいります。品種はお好みですが、いまのところ大福豆がマイベストです。

材料:

いんげん豆、長ネギ、タマネギ、パプリカパウダー、植物油、ヴェゲタ、塩、胡椒

Pasulj prebranac sa kobasicama(パスリ・プレブラナッツ・サ・コバシッツァマ) / ベイクドビーンズ

Pasulj Prebranac(パスリ・プレブラナッツ)にソーセージを載せたPasulj prebranac sa kobasicama(パスリ・プレブラナッツ・サ・コバシッツァマ)です。豆が主役のベイクドビーンズは、クリスマスイブやイースター前の肉や卵、乳製品、油分の多い食事が禁じられいる時期のメインディッシュですが、それ以外の時期ではソーセージを載せて供されることも多くあります。タマネギとパプリカの旨味をたっぷり含んだ豆に、ソーセージの脂が絡まって、うまうま。あっという間にお客様のお腹におさまってしまうため、写真がほとんど残っていない人気メニューです。

材料:

いんげん豆、ソーセージ、長ネギ、タマネギ、パプリカパウダー、植物油、ヴェゲタ、塩、胡椒

Đuveč(ジュヴェチ)/ 牛肉と野菜煮込みのオーブン焼き

トルコからバルカン半島にかけて多く用いられる素焼きの土鍋をセルビア/クロアチア語で「ジュヴェチ( đuveč)」(トルコ語はギュヴェッチ(güveç))といい、その鍋で作られる料理も同じ名前で呼ばれています。じっくり煮込んだ野菜と肉を、汁気がなくなるまで土鍋ごとオーブンで焼きあげるスローフード。

使われる肉や野菜の種類は様ざまですが、写真のジュヴェチは牛肉と野菜に加え、米とグリンピース入り。パスタを入れることもあり、がっつり腹持ちのよいメニューです。

材料:

牛肉、タマネギ、トマト、ニンジン、ナス、ジャガイモ、グリンピース、米、バター、植物油、塩、胡椒

Pileći đuveč(ピレチ・ジュヴェチ) / 煮込み野菜と鶏肉の土鍋焼き

トルコからバルカン半島にかけて多く用いられる素焼きの土鍋をセルビア/クロアチア語で「ジュヴェチ( đuveč)」(トルコ語はギュヴェッチ(güveç))といい、その鍋で作られる料理も同じ名前で呼ばれています。材料には鶏や豚、羊、牛、ときには魚も用いられます。

はじめて習ったセルビア料理が、この鶏肉の「ジュヴェチ」。スープをとったあとの丸鶏をむしって骨と肉に分け、その肉を野菜といっしょに炒め煮してからオーブンで焼くという調理法は目からウロコが落ち続け、この国の料理をもっと知りたいと好奇心をつのらせるに余りある経験でした。セルビア/クロアチア語の入門書『ニューエクスプレスプラス セルビア語・クロアチア語 』にの例文にも鶏肉と野菜、米を使った料理が登場します。チキンと炒めたパプリカ、タマネギの味がやさしい、初心忘るべからずの味です。

材料:

鶏肉、タマネギ、パプリカ、トマト、パスタ、オリーブオイル、ヴェゲタ、パプリカパウダー、塩胡椒

Grčka Musaka(グルシュカ・ムサカ) / ギリシャのムサカ

トルコが発祥のムサカ。本家、トルコではナスと挽肉の重ね焼き、セルビアでは挽き肉とジャガイモと、シンプルなレシピですが、ギリシャでは下から順番にジャガイモ、ミートソース、ナス、ミートソース、ナス、ベシャメルソースと重ねた6層構造。 肉とソースのボリュームを、さっぱりした味付けと野菜が中和してもたれません。とても手がかかりますが、時々無性に食べたくなる一皿です。

Pita / パイ

Burek(ブレク) / 渦巻きパイ

オスマン帝国時代からつくられるようになったブレク(トルコ語では börek)は、バルカン半島でも人気の軽食です。セルビアでは、渦巻き(または蛇腹)パイはすべて「ブレク」という名前ですが、ボスニアでBurekといえばミートパイ。チーズパイ、ほうれん草入り、カボチャ入りなど巻き込む具ごとに、それぞれ別の名前があるそうです。

小麦粉の生地を、文字が透けてみえるほど皮膚のようにうすーく均一に伸ばし、具を巻き込んで細く長いパイにします。その成型はとぐろを巻いて渦巻き状、折りたたんで蛇腹状など、バリエーションがみられます。熟練者のつくる生地は、1枚が1m四方以上になり、直径30cmほどの渦巻きとなります。生地を4分割して15cm弱のものを4つ試作すると現地では1人分サイズ、日本では4食検討でしょうか。セルビアではチーズ、肉、チーズと肉、の3種類が主流で、本場サラエボはポテト、ほうれん草、チーズ、肉、チーズと肉、卵など種類が豊富ということです。

材料:

小麦粉、塩

 

Burek│Pita sa Sirom│Sirnica(ブレク)│ チーズ入り渦巻きパイ

オスマン帝国時代からつくられるようになったブレク(トルコ語では börek)は、バルカン半島でも人気の軽食です。小麦粉の生地を、文字が透けてみえるほど皮膚のようにうすーく均一に伸ばし、具を巻き込んで細く長いパイにします。その成型はとぐろを巻いて渦巻き状、折りたたんで蛇腹状など、バリエーションがみられます。熟練者のつくる生地は、1枚が1m四方以上になり、直径30cmほどの渦巻きとなります。生地を4分割して15cm弱のものを4つ試作すると現地では1人分サイズ、日本では4食検討でしょうか。セルビアでは、渦巻き(または蛇腹)パイはすべて「ブレク」という名前ですが、ボスニアでチーズパイは、Sirnica(シルニツァ)という、個別の名前も持っています。

 

材料:

小麦粉、チーズ、卵、植物油、塩、胡椒

Burek│Pita sa mesom i krumpirom│Šareni burek(ブレク) / 挽肉とポテトの渦巻きパイ

オスマン帝国時代からつくられるようになったブレク(トルコ語では börek)は、バルカン半島でも人気の軽食です。小麦粉の生地を、文字が透けてみえるほど皮膚のようにうすーく均一に伸ばし、具を巻き込んで細く長いパイにします。その成型はとぐろを巻いて渦巻き状、折りたたんで蛇腹状など、バリエーションがみられます。熟練者のつくる生地は、1枚が1m四方以上になり、直径30cmほどの渦巻きとなります。生地を4分割して15cm弱のものを4つ試作すると現地では1人分サイズ、日本では4食検討でしょうか。

写真のブレクは、バルカンサイズを4分割したもの。現地でブレクは、甘くない「飲むヨーグルト」と組みあわせて、腹持ちのよい定番の朝食メニューです。

材料:

小麦粉、豚肉、牛肉、ジャガイモ、タマネギ、植物油、ニンニク、塩、胡椒

 

Burek|Pita sa sirom i špinatom│Zeljanica(ブレク) / ほうれん草とチーズの渦巻きパイ

オスマン帝国時代からつくられるようになったブレク(トルコ語では börek)は、バルカン半島でも人気の軽食です。小麦粉の生地を、文字が透けてみえるほど皮膚のようにうすーく均一に伸ばし、具を巻き込んで細く長いパイにします。その成型はとぐろを巻いて渦巻き状、折りたたんで蛇腹状など、バリエーションがみられます。熟練者のつくる生地は、1枚が1m四方以上になり、直径30cmほどの渦巻きとなります。生地を4分割して15cm弱のものを4つ試作すると現地では1人分サイズ、日本では4食検討でしょうか。

バルカン半島ではほうれん草に乳製品をあわせることが多く、こちらのブレクは、ほうれん草とチーズ入り。加えたハーブの香りがアクセントとなっています。

材料:

小麦粉、チーズ、ホウレンソウ、卵、植物油、ローズマリー、塩、胡椒

 

 

Burek sa prazilukom i mesom(ブレク) / ネギと挽肉の渦巻きパイ

しっかり炒めて甘みを引き出した長ネギと、ジューシーな挽肉の組み合わせ。和や中華でも馴染みのある組合せですが、オレガノやオールスパイスの漂う香りは、しっかりとヨーロッパ。

オスマン帝国時代からつくられるようになったブレク(トルコ語では börek)は、バルカン半島でも人気の軽食です。小麦粉の生地を、文字が透けてみえるほど皮膚のようにうすーく均一に伸ばし、具を巻き込んで細く長いパイにします。その成型はとぐろを巻いて渦巻き状、折りたたんで蛇腹状など、バリエーションがみられます。熟練者のつくる生地は、1枚が1m四方以上になり、直径30cmほどの渦巻きとなります。生地を4分割して15cm弱のものを4つ試作すると現地では1人分サイズ、日本では4食検討でしょうか。

材料:

小麦粉、長ネギ、豚肉、牛肉、植物油、オレガノ、オールスパイス、塩、胡椒

Gibanica(ギバニッツァ) / チーズパイ

”ギバニッツァ”は、セルビア/クロアチア語の動詞で、折りたたむ、または曲がりくねった方法で移動することを意味する"gibati"を語源とするチーズパイです。歴史は古く、トルコ発祥の、バルカン半島で最も有名で人気があるパイの1つで、セルビア語の言語学者ヴーク・カラジッチ(Vuk Stefanović Karadžić)が1818年に記した文献にもその記述がみられます。

セルビアでは、クリスマス、イースター、スラヴァなどの伝統的なお祝いの席やレストランの定番料理です。また、ヨーグルトを添えて日常の朝ごはんや軽食としても人気です。独身男性が自炊するということからも、私的イメージはセルビアの「お好み焼き」。 複雑な断面は手ぬぐいのように、くしゅくしゅに丸めたコレ(Kore)というパイシート(日本ではパートフィロ、フィロ生地などと呼ばれています)から生まれます。日本人の想像の域を超える製法ですが、やってみれば拍子抜けするほどシンプル。頬っぺたのみならず、目から鱗も落ちる料理です。 

材料:

 フィロ、チーズ、卵、サワークリーム

Pita sa Višnjama(ピタ・サ・ヴィスニャマ) / サワーチェリーパイ

セルビア産モレロチェリー(和名スミミザクラ)のパイで、『セルビアンナイト』の看板スイーツのひとつです。スミミザクラは黒海からトルコのイスターンブールにかけての地域が原産と考えられ、黒赤色と豊かな酸味が特徴です。コレ(Kore)というパイシート(日本ではパートフィロ、フィロ生地などと呼ばれています)地は、小麦粉と水、塩、オイルで作った生地を重ねるトルコ由来の手法でつくられます。一枚づつ、むこうが透けて見えるほど薄く伸ばし、何層にも重ねる伝統の技術が、いまに伝えられています。

真っ赤なフィリングは、小ぶりで酸味の強い濃厚な味を持つサクランボに少量の砂糖と粉をまぶしただけのシンプルなレシピ。はじめて食べたとき、皮のサクサクさ、チェリーの酸味、粉糖のハーモニーに感激。男性にも女性にも、日本人にもセルビア人にも人気のデザートです。

材料:

サワーチェリー、フィロ、砂糖、小麦粉、植物油

Pita sa Jabukama(ピタ・サ・ヤブカマ) / アップルシュトゥルーデル

セルビアのアップルパイには、ビスケット生地のレーニャピタと、バターを使わない薄いフィロ生地のパイがあります。トルコのバクラバを発祥とするコレ(Kore)というパイシート(日本ではパートフィロ、フィロ生地などと呼ばれています)は、バルカン半島を北上し、アップルシュトゥルーデルなど中央ヨーロッパでも人気を博します。すりおろしリンゴとシナモンのシンプルなフィリングを、サクっとひと口頬張ると、思わず「むふふ」と頬がゆるみます。

材料:

リンゴ、フィロ、砂糖、小麦粉、植物油、シナモン

Baklava(バクラヴァ)/胡桃パイのシロップ漬け

イスラム教徒はアルコールを飲ず、料理に砂糖を使わないため、オスマン帝国発祥のお菓子には、あまいシロップをしっとり浸み込ませたものが多くあります。カロリーを想像しながら「こわいこわい」と、つまむのも醍醐味のうち、シロップに加えたレモンの魔法で、どんどんいけてしまう危険もはらみます。バクラバ(bakalava)は、ラトルク(Ratluk)と並び、禁断のお茶請け菓子のひとつです。

材料:

クルミ、フィロ、砂糖、植物油、レモン果汁、バニラエッセンス

 

Suva Pita sa Orasima(スヴァ・ピタ・サ・オラシマ) / 胡桃のパイ

料理名を直訳すると「乾いた胡桃のパイ」。焼き立てにシロップを浸み込ませ、「湿った」バクラバ’(Baklava)に対し、「乾いた」という表現になっていると思われます。胡桃はバルカン半島エリアで人気の食材で、お菓子の生地にパウダー練りこんだり、ホールのままトッピングにしたり、陰に日向に大活躍。こちらのパイでは主役をはっています。甘いペーストにした胡桃を何層かにコレ(Kore)というパイシート(日本ではパートフィロ、フィロ生地などと呼ばれています)に挟んで巻き巻き。ボリューム感がレモン風味で中和され、ペロリといけてしまうキケンな逸品です。

材料:

クルミ、フィロ、砂糖、バター、植物油、レモン果汁、バニラエッセンス

Krempita(クレームピタ) / クレムシュニテ

"クレームピタ"は、シュークリームとプリンのいいとこどりのお菓子です。初めて見かけたのはセルビアのパン屋さん。ショーケース並ぶ立方体のカスタードパイに目が釘付けになりました。その後、カフェテリアなどでもよく見かけました。クロアチア、スロベニアにも別名で同じパイがあり、中欧全体で愛されています。

自作するようになると、やわらかなカスタードと生クリームの層を切り分けるには、一定の大きさも必要だと納得。見た目の威圧感ありますが、卵と生クリームをしっかり泡立てているので、ふんわりやさしく、ぺろりといけます。

材料:

牛乳、卵、生クリーム、砂糖、小麦粉、パイシート、バニラエッセンス、洋酒

Lenja Pita(レーニャ・ピタ) / 怠けもののアップルパイ

セルビア語で「なまけもののパイ」という意味の”レーニャ・ピタ”は、その名のとおりとても手軽につくれます。タルト生地に挟むリンゴはすりおろすだけ。少し手をかけたバージョンでは、フライパンでさっと火を通すくらい。あとは挟んで焼くだけ。

それだけでも美味しいけれど、アンズジャムや胡桃、スライスアーモンドを加えると魅力がさらにアップ!気が付くともう一切れに手が伸びる。そんなお菓子です。

材料:

リンゴ、小麦粉、バター、卵、砂糖、レモン、杏ジャム、クルミ、アーモンド、シナモン、ベーキングパウダー 

 

Poslastice / スイーツ

Reforma Torta(レフォルマ・トルタ) / アーモンド風味のチョコレートケーキ

"Reforma Torta"は、クリスマスやイースター、聖人の日など、祝いごとの席に欠かせないケーキの女王です。直訳すると「改革のケーキ」という、社会主義国家の歴史が色濃く感じられる名を持ちます。

レシピはとてもシンプル。スポンジには小麦粉の代わりにアーモンドを挽いた粉を使います。クリームは卵黄とチョコレート、バターのみ。それぞれの素材の個性を、ぎゅっと凝縮したような濃厚なケーキです。

 

材料:

アーモンド、卵、砂糖、チョコレート、バター

Tatlii(タトリィ)/ シロップチーズケーキ

トルコ語で「甘い」という意味の、チーズケーキです。焼き上がりにレモン風味のシロップをたっぷりと浸み込ませました。

材料:

チーズ、卵、ヨーグルト、小麦粉、砂糖、バター、レモン、ベーキングパウダー

Zito(ジト) / 小麦と胡桃のクリームデザート

コリヴァ(Koliva)とも呼ばれるジト(Zito)は、お祝いの席のウェルカムフードで、写真のように胡桃で十字に飾りをつけイコンの前に備えたり、盛り付けた皿の中央に蝋燭を立て食卓の中央に配置します。基本は炊いた麦を甘く味付けし、胡桃やアーモンドなど、ナッツの粉とあわせる場合が多いようです。本来は行事食ですが、カフェのデザートメニューなどで楽しまれることもあるそう。粒のままの麦が入手困難で食べる専門でしたが、通販で購入可能と知り、セルビアンナイトでお出しできるようになりました。

材料:

クルミ、小麦、砂糖

Makovnjača(マコヴニャチャ)│ Štrudla sa makom(シュトゥルーダ・サ・マコム) / ポピーシードのシュトゥルーデル

日本では手に入りずらい黒いケシの実ですが、セルビアでは人気の食材です。通常、あんぱんの飾り程度でしか口にすることがないポピーシードですが、このロールの場合は主役。ケシの実の硬い歯ざわりと豊かな香りと、パンのなめらかな生地が絶妙なハーモニーを奏でます。

2011年に参加した料理教室で、「あんこ」のようにペースト状にした、たっぷりの分量をぎっしり巻き込む衝撃の体験。ポピーシードって、こんな味だったんだ!香りや歯ごたえまでがしっかりと感ぜられ、なんと贅沢!!おそるべし、バルカンの食の豊かさ。セルビア料理にはまるきっかけとなった、初めてのクラスでのデザートでした。日本では、”Bejgli(ベイグリ )”というハンガリー名で、クリスマスに焼く伝統菓子として紹介されているようです。

材料:

小麦粉、ポピシード、牛乳、卵、バター、砂糖、ハチミツ、レモン果汁、イースト、塩、シナモン、バニラエッセンス

Knedle(クネードレ)│ Gomboce(ゴンボツェ) / プラム団子

"クネードレ"(別名ゴンボツェ)は、一見ドーナツのように見えますが、マッシュポテトで果実をくるみ、茹でて甘いパン粉をまぶしたお団子です。意表をつく調理法に腰をぬかした思い出がありますが、白玉団子に似ていなくもない。郷土菓子は万国共通だなー、と改めて感じるレシピです。

しばらく忘れ去られていましたが、近年若い世代でブームとなり、プラム以外にもさまざまな具材をくるんだ専門店もあるそうです。「あれつくらないの?美味しいのに」と、たびたび旧ユーゴ圏の友人に言われても「うーん、フレッシュなプラムや桃は日本じゃあまり手に入らないし」と、二の足をふんでいましたが、ドライフルーツのプルーンを使ってみたところ、なかなかよい出来でした。

材料:

【生地】ジャガイモ、塩、卵、バター、砂糖、小麦粉

【衣】バター、植物油、パン粉、砂糖

Palačinke(パラチンケ)/ パンケーキ

”パラチンケ”は、もちっとした食感のセルビアスタイルのパンケーキ。発祥はローマ時代の中央ヨーロッパまで遡り、「平たいケーキ」という意味のラテン語が語源。地域ごとに違う名前で呼ばれ、中央~東ヨーロッパ全域で愛される、まるで「外猫」のようなスイーツです。クリームやソース、フルーツを巻き込み、凝ったデコレーションしないのがセルビア流。2017年の「東京味わいフェスタ」で出店したときは、連日完売!「日本ではなかなか食べることができないから」と、旧ユーゴスラヴィアをはじめ、近隣諸国ゆかりのお客様が「パラチンケがある!」とブースを探して来てくださったり、複数日にわたって来店され、最後にはまとめ買いというお客様もいらっしゃいました。

材料:

小麦粉、牛乳、卵

Tufahije(トゥファヒェ) / ボスニア地方の焼きりんご

写真のトゥファフィエは、ボスニア地方の焼きリンゴ。芯をくりぬきレモン風味で丸ごと煮込んだリンゴに、胡桃とヘーゼルナッツを贅沢に振りかけ生クリームをトッピング。食べる前日に調理し、冷蔵庫でひと晩寝かせると、しっとりと味が馴染みます。しゃくしゃくしたリンゴ、カリっとしたナッツに、ふんわりクリームの複雑な歯ごたえと味のバランスが絶妙なデザートです。

材料:

リンゴ、砂糖、クルミ、卵、生クリーム、レモン果汁、バニラエッセンス

Jabuka u sosu od šumskog voća(ヤブカ・ウ・ソス・シュモスコグ・ヴォーチャ) / リンゴのコンポート森のソース

果実の甘味だけで煮込んだこのレシピは、砂糖がなかった時代のコンポート。仕上げに刻んだナッツとつくはちみつをとろり。ベオグラードで習った中世のレシピです。オリジナルは洋梨でしたが、帰国後はリンゴでよくつくります。

材料:

リンゴ、イチゴ、ブラックベリー、ラズベリー、アーモンド、ハチミツ、レモン、シナモン、クローブ、洋酒

Kuglof(クグロフ) / クグロフ

どうやったらこんな味になるの?と質問を受るこのクグロフ。決め手はおそらく数種類のナッツをすり鉢でつぶすことと、その組み合わせ。柑橘系のピールも数種練り込み、すこし発酵させて焼き上げる、かつてハプスブルク帝国の一部だったドナウ川以北のスレムスキ・カルロヴィツィという町で一番伝統のある店に伝わるレシピです。その味は、イギリスのクリスマスプディングやイタリアのパネットーネを想像していただくと近いかもしれません。

材料:

小麦粉、砂糖、バター、クルミ、アーモンド、イチジク、アンズ、クランベリー、レモン、イースト、塩

Potica / ポティツァ

"ポティツァ"は、1991年にユーゴスラビア連邦から独立したスロベニア共和国で、クリスマスやイースター、親族の祝いの席などにつきものの伝統菓子です。胡桃とハチミツでつくられたフィリングを生地で巻き込んだ"povitica" あるいは"potica"という名の菓子が記された17世紀の文献もあるそうです。名前の由来となった菓子型はイエス・キリストの冠を象っており(右の写真はクグロフ型を使用)、正式なポティツァ型は底が平らです。

材料:

小麦粉、クルミ、牛乳、砂糖、バター、卵、ハチミツ、イースト、レモン、バニラエッセンス、洋酒

 

Rolada od oraha i čokolade / チョコレートとクルミのルーラード

材料:

クルミ、砂糖、チョコレート、卵、バター、オレンジ、バニラエッセンス、ココア、洋酒

Snenokle(シュネノクレ) / メレンゲとカスタードのデザート

セルビア人はメレンゲとカスタードが大好き。かなりの数のデザートにそのどちらかが使われています。”シュネノクレ”はカスタードと牛乳で茹でてマシュマロのようにしたメレンゲを層にしたデザート。チョコレートはお好みで、ということですが、あれば幸せ倍増なのでわたしはいつもプラスします。

材料 :

牛乳、砂糖、卵、小麦、バニラビーンズ、チョコレート

Moskva Shnit / モスクヴァ・シュニット

首都ベオグラードのランドマークのひとつにも数えられるホテル・モスクヴァの名物ケーキ。小麦粉の代わりにナッツを砕いたメレンゲのスポンジ層と、フルーツを挟んだカスタードクリームの重なりは、日本のどこにもありそうでなかった魅惑のハーモニー。

セルビアを代表する果物であり入手しやすいチェリーをふんだんに使い、ゴージャス感を生み出す高価なパイナップルと組合せて開発したそう。ん・・・その果物の価値観は日本と対照的。なりたちに異文化が感じられながらも、軽やかに国境を越える味覚の名レシピです。

材料:

卵、牛乳、生クリーム、コーンスターチ、クルミ、砂糖、サワーチェリー、バター、アーモンド、パイナップル、小麦粉、塩、バニラエッセンス

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