food&wine/料理とお酒
ネゴティン渓谷地方(REJON NEGOTINSKA KRAJINA)
ネゴティンのワイン作り(Negotinske Pivnice)は、ユネスコ(UNESCO)に登録された、セルビアの世界文化遺産のひとつである(2010/4/15)。ネゴティン・クラィナ(Negotinska-krajina)地方のネゴティン渓谷は、かつてバルカン山脈と呼ばれたスタラ・プラニナ山のふもとに位置し、一方はミロシュ・ツルニ・ヴラ(Miroč, Crni Vrh)、デリ・ヨヴァン(Deli Jovan)の山々と、反対側のドナウ川(Dunav)とティモック川(Timok)に囲まれた平地に位置している。年間を通して晴れた日が多いため、この地域は晩生品種に特に適している。なかでもセルビア国内でのカベルネ・ソーヴィニヨンの品種の最高の特性を表現する理想地域であると考えられている。また、稀少なタミヤニカ品種の黒ブドウ(Crna Tamjanika)も、この地方でのみ栽培されている。19世紀にはオーストリア・ハンガリーの領事館が置かれ、ブドウの樹の取引記録も残されている。
この地方のラヤツ(Rajac)、ログリイェヴォ(Rogljevo)、スメドヴァッツ(Smedovac)にある「ピムニツェ(pimnice)」には「人々が住むのではなくワインが住んでいる」。「ラヤチケ・ピムニツェ(Rajačke pimnice)」は、18世紀の木造建築である。田舎の広大なブドウ畑の地下にセラーを作ることができなかったため、農民が切り出した石や丸太で建設した。17世紀から19世紀の建物は狭い通りに並び、貯蔵室は地下3フィートにある。地上階では、生産者が収穫と醸造の時期に生活をした。ラヤツ村近郊のティモック川の丘にあり、かつて300軒あったピムニツェのうち30軒ほどが観光名所となっている。ログリイェヴォ村にある約150軒のピムニツェは、中央の高原に続く曲がりくねった通りに並び、屋根付きの井戸が村の中心となっている。スメドヴァッツの石造りのピムニツェ(Štubičke pimnice)は、かつて400軒あったピムニツェのうち、39軒が保存されている。この地域の最大のワイン生産地域はネゴティン渓谷(Negotin)地区である。
4.クリュチ(Ključ)地区
5.ブルザ・パランカ(Brza Palanka)地区
6.ミハイロヴァツ(Mihajlovac)地区
7.ネゴティン渓谷(Negotin)地区
8.ログリィエヴォ・ラヤツ(Rogljevo-Rajac)地区
【主な栽培品種】
(白ブドウ)スメデレヴカ、タミヤニカ、リースリング・イタリコ、ソーヴィニョン、セミヨン、シャルドネ、リースリング/(黒ブドウ)プロクパッツ、ザチナック、ヴラナッツ、ツルナ・タミヤニカ、バグリーナ、ピノ・ノワール、ガメイ、カベルネ・ソーヴィニヨン、ムスカット・ハンブルク
【原産地呼称】
クリビヴィル(Krivi Vir)の羊/牛/山羊乳のハードチーズ(Krivovirski kačkavalj)/ホモリェの羊の塩水漬チーズ(Homoljski ovčiji sir)/ホモリェの山羊の塩水漬チーズ(Homoljski kozji sir)/ホモリェの牛の塩水漬チーズ(Homoljski kravlji sir)/スタラ・プラニナのチーズ(Staroplaninski kačkavalj)/ホモリェの蜂蜜(Homoljski med)/クラドヴォのキャビア(Kladovski kavijar ”Caviar of Kladovo”)/ドゥボカのミネラルウォーター(Mineralna voda Duboka)/ヴァリエヴォのタバコ(Valjevski duvan čvarci)/
【郷土料理】