food&wine/料理とお酒
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Burek(ブレク) / 渦巻きパイ
オスマン帝国時代からつくられるようになったブレク(トルコ語では börek)は、バルカン半島でも人気の軽食です。セルビアでは、渦巻き(または蛇腹)パイはすべて「ブレク」という名前ですが、ボスニアでBurekといえばミートパイ。チーズパイ、ほうれん草入り、カボチャ入りなど巻き込む具ごとに、それぞれ別の名前があるそうです。
小麦粉の生地を、文字が透けてみえるほど皮膚のようにうすーく均一に伸ばし、具を巻き込んで細く長いパイにします。その成型はとぐろを巻いて渦巻き状、折りたたんで蛇腹状など、バリエーションがみられます。熟練者のつくる生地は、1枚が1m四方以上になり、直径30cmほどの渦巻きとなります。生地を4分割して15cm弱のものを4つ試作すると現地では1人分サイズ、日本では4食検討でしょうか。セルビアではチーズ、肉、チーズと肉、の3種類が主流で、本場サラエボはポテト、ほうれん草、チーズ、肉、チーズと肉、卵など種類が豊富ということです。
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挽肉とポテトのブレクのレシピはこちら※
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Burek│Pita sa Sirom│Sirnica(ブレク)│ チーズ入り渦巻きパイ
オスマン帝国時代からつくられるようになったブレク(トルコ語では börek)は、バルカン半島でも人気の軽食です。小麦粉の生地を、文字が透けてみえるほど皮膚のようにうすーく均一に伸ばし、具を巻き込んで細く長いパイにします。その成型はとぐろを巻いて渦巻き状、折りたたんで蛇腹状など、バリエーションがみられます。熟練者のつくる生地は、1枚が1m四方以上になり、直径30cmほどの渦巻きとなります。生地を4分割して15cm弱のものを4つ試作すると現地では1人分サイズ、日本では4食検討でしょうか。セルビアでは、渦巻き(または蛇腹)パイはすべて「ブレク」という名前ですが、ボスニアでチーズパイは、Sirnica(シルニツァ)という、個別の名前も持っています。
材料:
小麦粉、チーズ、卵、植物油、塩、胡椒
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Burek│Pita sa mesom i krumpirom│Šareni burek(ブレク) / 挽肉とポテトの渦巻きパイ
オスマン帝国時代からつくられるようになったブレク(トルコ語では börek)は、バルカン半島でも人気の軽食です。小麦粉の生地を、文字が透けてみえるほど皮膚のようにうすーく均一に伸ばし、具を巻き込んで細く長いパイにします。その成型はとぐろを巻いて渦巻き状、折りたたんで蛇腹状など、バリエーションがみられます。熟練者のつくる生地は、1枚が1m四方以上になり、直径30cmほどの渦巻きとなります。生地を4分割して15cm弱のものを4つ試作すると現地では1人分サイズ、日本では4食検討でしょうか。
現地では甘くない「飲むヨーグルト」と組みあわせて、腹持ちのよい定番の朝食メニューです。
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【レシピ】
材料:
- フィロ生地
強力粉:200g、水:130ml、 塩:少々
- 具
合挽肉:130g、ジャガイモ(ゆでて角切り):1個、タマネギ(みじん切り):1/3個、ニンニク(みじん切り):小1片、塩:適量、胡椒:適量
植物油:適量、 重曹:適量
作り方:
- 材料をあわせてフィロ生地をつくり、ねかせる。
- ジャガイモはゆでて小さな角切りにする。タマネギとニンニクを炒めておく。
- ボウル肉を入れて捏ね、具の材料をあわせる。
- パイ皿に油を塗っておく。
- 台にフィロ生地を広げ油を塗って、具を包む。
- 180℃に予熱したオーブンで20分焼く。
- 仕上げに重曹を溶いた水をまわしかけ、さらに10分焼き、水分を飛ばす。
※写真のブレクは、生地を4分割して巻いています
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Burek|Pita sa sirom i špinatom│Zeljanica(ブレク) / ほうれん草とチーズの渦巻きパイ
オスマン帝国時代からつくられるようになったブレク(トルコ語では börek)は、バルカン半島でも人気の軽食です。小麦粉の生地を、文字が透けてみえるほど皮膚のようにうすーく均一に伸ばし、具を巻き込んで細く長いパイにします。その成型はとぐろを巻いて渦巻き状、折りたたんで蛇腹状など、バリエーションがみられます。熟練者のつくる生地は、1枚が1m四方以上になり、直径30cmほどの渦巻きとなります。生地を4分割して15cm弱のものを4つ試作すると現地では1人分サイズ、日本では4食検討でしょうか。
バルカン半島ではほうれん草に乳製品をあわせることが多く、こちらのブレクは、ほうれん草とチーズ入り。加えたハーブの香りがアクセントとなっています。
材料:
小麦粉、チーズ、ホウレンソウ、卵、植物油、ローズマリー、塩、胡椒
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Burek sa prazilukom i mesom(ブレク) / ネギと挽肉の渦巻きパイ
しっかり炒めて甘みを引き出した長ネギと、ジューシーな挽肉の組み合わせ。和や中華でも馴染みのある組合せですが、オレガノやオールスパイスの漂う香りは、しっかりとヨーロッパ。
オスマン帝国時代からつくられるようになったブレク(トルコ語では börek)は、バルカン半島でも人気の軽食です。小麦粉の生地を、文字が透けてみえるほど皮膚のようにうすーく均一に伸ばし、具を巻き込んで細く長いパイにします。その成型はとぐろを巻いて渦巻き状、折りたたんで蛇腹状など、バリエーションがみられます。熟練者のつくる生地は、1枚が1m四方以上になり、直径30cmほどの渦巻きとなります。生地を4分割して15cm弱のものを4つ試作すると現地では1人分サイズ、日本では4食検討でしょうか。
材料:
小麦粉、長ネギ、豚肉、牛肉、植物油、オレガノ、オールスパイス、塩、胡椒
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Baklava(バクラヴァ)/胡桃パイのシロップ漬け
15-19世紀にかけ、オスマン帝国領であったセルビアでは、中東系のお菓子も好まれています。イスラム教徒はアルコールを飲ず、料理に砂糖を使わないため、オスマン帝国発祥のお菓子には、あまいシロップをしっとり浸み込ませたものが多くあります。カロリーを想像しながら「こわいこわい」と、つまむのも醍醐味のうち。シロップに加えたレモンの魔法で、どんどんいけてしまう危険もはらみます。バクラバ(bakalava)は、ラトルク(Ratluk)と並び、禁断のお茶請け菓子のひとつです。
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【レシピ】
材料(18cm×18cmの型で16個):
フィロ生地(冷凍):6-7枚(およそ160g)、 クルミ(みじん切り):150g、植物油:70ml
シロップ
砂糖:100g、レモン果汁:大さじ2、水:150ml、バニラエッセンス
作り方:
1. フィロ生地を前日に冷蔵庫に移し、解凍しておく。
2. 四角い型にハケで油を塗る。
3. フィロを18cm角に切る。
4. 型に3枚のフィロを敷き、油を塗り、クルミを大さじ1〜2量広げる。すべてのシートが使用されるまでそれを繰り返す。最後のシートの上に油を塗る。
5. よく切れるナイフで4cm角の正方形にバクラバをカットする。
6. 180℃に予熱したオーブンで、表面に焼き色がつくまで約40分間加熱する。
7. その間にシロップを調理する。鍋に水と砂糖を入れて沸騰させ、レモン果汁を追加する。バニラエッセンス小さじ1杯を加えて冷ます。
8. 焼きあがったら冷たいシロップ(または冷たいバクラバに熱いシロップ)を注ぎ、完全に吸わせる。
※フィロ生地は、国内では「パートフィロ」の商品名で流通し、通販でも購入可能。
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Gibanica(ギバニッツァ) / チーズパイ
”ギバニッツァ”は、セルビア/クロアチア語の動詞で、折りたたむ、または曲がりくねった方法で移動することを意味する"gibati"を語源とするチーズパイです。歴史は古く、トルコ発祥の、バルカン半島で最も有名で人気があるパイの1つで、セルビア語の言語学者ヴーク・カラジッチ(Vuk Stefanović Karadžić)が1818年に記した文献にもその記述がみられます。
セルビアでは、クリスマス、イースター、スラヴァなどの伝統的なお祝いの席やレストランの定番料理です。また、ヨーグルトを添えて日常の朝ごはんや軽食としても人気です。独身男性が自炊するということからも、私的イメージはセルビアの「お好み焼き」。 複雑な断面は手ぬぐいのように、くしゅくしゅに丸めたコレ(Kore)というパイシート(日本ではパートフィロ、フィロ生地などと呼ばれています)から生まれます。日本人の想像の域を超える製法ですが、やってみれば拍子抜けするほどシンプル。頬っぺたのみならず、目から鱗も落ちる料理です。
材料:
フィロ、チーズ、卵、サワークリーム
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Pita sa Višnjama(ピタ・サ・ヴィスニャマ) / サワーチェリーパイ
セルビア産モレロチェリー(和名スミミザクラ)のパイで、『セルビアンナイト』の看板スイーツのひとつです。スミミザクラは黒海からトルコのイスターンブールにかけての地域が原産と考えられ、黒赤色と豊かな酸味が特徴です。コレ(Kore)というパイシート(日本ではパートフィロ、フィロ生地などと呼ばれています)地は、小麦粉と水、塩、オイルで作った生地を重ねるトルコ由来の手法でつくられます。一枚づつ、むこうが透けて見えるほど薄く伸ばし、何層にも重ねる伝統の技術が、いまに伝えられています。
真っ赤なフィリングは、小ぶりで酸味の強い濃厚な味を持つサクランボに少量の砂糖と粉をまぶしただけのシンプルなレシピ。はじめて食べたとき、皮のサクサクさ、チェリーの酸味、粉糖のハーモニーに感激。男性にも女性にも、日本人にもセルビア人にも人気のデザートです。
材料:
サワーチェリー、フィロ、砂糖、小麦粉、植物油
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Pita sa Jabukama(ピタ・サ・ヤブカマ) / アップルシュトゥルーデル
セルビアのアップルパイには、ビスケット生地のレーニャピタと、バターを使わない薄いフィロ生地のパイがあります。トルコのバクラバを発祥とするコレ(Kore)というパイシート(日本ではパートフィロ、フィロ生地などと呼ばれています)は、バルカン半島を北上し、アップルシュトゥルーデルなど中央ヨーロッパでも人気を博します。すりおろしリンゴとシナモンのシンプルなフィリングを、サクっとひと口頬張ると、思わず「むふふ」と頬がゆるみます。
材料:
リンゴ、フィロ、砂糖、小麦粉、植物油、シナモン
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Suva Pita sa Orasima(スヴァ・ピタ・サ・オラシマ) / 胡桃のパイ
料理名を直訳すると「乾いた胡桃のパイ」。焼き立てにシロップを浸み込ませ、「湿った」バクラバ’(Baklava)に対し、「乾いた」という表現になっていると思われます。胡桃はバルカン半島エリアで人気の食材で、お菓子の生地にパウダー練りこんだり、ホールのままトッピングにしたり、陰に日向に大活躍。こちらのパイでは主役をはっています。甘いペーストにした胡桃を何層かにコレ(Kore)というパイシート(日本ではパートフィロ、フィロ生地などと呼ばれています)に挟んで巻き巻き。ボリューム感がレモン風味で中和され、ペロリといけてしまうキケンな逸品です。
材料:
クルミ、フィロ、砂糖、バター、植物油、レモン果汁、バニラエッセンス
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Krempita(クレームピタ) / クレムシュニテ
"クレームピタ"は、シュークリームとプリンのいいとこどりのお菓子です。初めて見かけたのはセルビアのパン屋さん。ショーケース並ぶ立方体のカスタードパイに目が釘付けになりました。その後、カフェテリアなどでもよく見かけました。クロアチア、スロベニアにも別名で同じパイがあり、中欧全体で愛されています。
自作するようになると、やわらかなカスタードと生クリームの層を切り分けるには、一定の大きさも必要だと納得。見た目の威圧感ありますが、卵と生クリームをしっかり泡立てているので、ふんわりやさしく、ぺろりといけます。
材料:
牛乳、卵、生クリーム、砂糖、小麦粉、パイシート、バニラエッセンス、洋酒
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Lenja Pita(レーニャ・ピタ) / 怠けもののアップルパイ
セルビア語で「なまけもののパイ」という意味の”レーニャ・ピタ”は、その名のとおりとても手軽につくれます。タルト生地に挟むリンゴはすりおろすだけ。少し手をかけたバージョンでは、フライパンでさっと火を通すくらい。あとは挟んで焼くだけ。
それだけでも美味しいけれど、アンズジャムや胡桃、スライスアーモンドを加えると魅力がさらにアップ!気が付くともう一切れに手が伸びる。そんなお菓子です。
材料:
リンゴ、小麦粉、バター、卵、砂糖、レモン、杏ジャム、クルミ、アーモンド、シナモン、ベーキングパウダー