food&wine/料理とお酒

Pita / パイ

Pita sa Višnjama(ピタ・サ・ヴィスニャマ) / サワーチェリーパイ

『セルビアンナイト』の看板スイーツのひとつ、セルビア産モレロチェリー(和名スミミザクラ)のパイ。スミミザクラは黒海からトルコのイスターンブールにかけてが原産と考えられ、黒赤色と豊かな酸味が特徴。パイは、小麦粉と水、塩、オイルで作った生地を重ねるトルコ由来の方法。市販もされていますが(日本での商品名は「パートフィロ」)一枚づつ、むこうが透けて見えるほど薄く伸ばし何層にも重ねる伝統の技術もいまに残されています。

真っ赤なフィリングは、小ぶりで酸味の強い濃厚な味を持つサクランボに少量の砂糖と粉をまぶしただけのシンプルなレシピ。はじめて食べたとき、皮のサクサクさ、チェリーの酸味、粉糖のハーモニーに感激。男性にも女性にも、日本人にもセルビア人にも人気のデザートです。

 

材料:サワーチェリー(凍ったまま):600g、パートフィロ:6-7枚、グラニュー糖:25g+生地の間にふりかける分をお好みで、セモリナ粉:30g、植物油:50ml、炭酸水:50ml、粉糖(仕上げにふりかける分)適量
作り方は、こちらのレシピ動画でご確認ください。

Pita sa Jabukama(ピタ・サ・ヤブカマ) / アップルパイ

セルビアのアップルパイには、ビスケット生地のレーニャピタと、バターを使わない薄いフィロ生地のパイがあります。トルコのバクラバを発祥とするフィロ生地は、バルカン半島を北上し、アップルシュトゥルーデルなど中央ヨーロッパでも人気を博します。すりおろしリンゴとシナモンのシンプルなフィリングを、サクっとひと口頬張ると、思わず「むふふ」と頬がゆるみます。

Burek(ブレク) / うず巻きパイ

ボスニアのうずまきパイ"ブレク(burek)"(トルコ語は börek )は、生地が透き通るほどうすーく伸ばして具を巻き込みます。オリジナルは1m四方ほどに伸ばし、30cmほどの渦巻きをつくります。生地を4分割して15cm弱のものを4つ試作すると現地では1人分サイズ、日本では4食検討でしょうか。セルビアではチーズ、肉、チーズと肉、の3種類が主流で、本場サラエボはポテト、ほうれん草、チーズ、肉、チーズと肉、卵など種類が豊富ということです。

 

Gibanica(ギバニツァ) / チーズパイ

Gibanica(ギバニツァ)は、セルビア/クロアチア語の動詞で、折りたたむ、または曲がりくねった方法で移動することを意味する"gibati"を語源とするチーズパイです。セルビア語の言語学者ヴーク・カラジッチ(Vuk Stefanović Karadžić)が1818年に記した文献にもその記述がみられます。トルコ発祥の、バルカン半島で最も有名で人気があるパイの1つで、セルビアでは、クリスマス、イースター、スラヴァなどの伝統的なお祝いの席やレストランの定番料理です。また、ヨーグルトを添えて日常の朝ごはんや軽食としても人気です。
日本に来て一番恋しくなったのが"ギバニツァ"と在日セルビア人から聞いたこともあります。それぞれ違ったレシピで教わった回数も2度3度という人気料理。独身男性が自炊するということからも、私的イメージはセルビアの「お好み焼き」です。
材料は、フィロ(ギリシャ語で「葉」の意味)と呼ばれる小麦粉、水、そして少量の油でつくるパリパリの皮とフレッシュチーズ、卵、牛乳など。複雑な断面は手ぬぐいのように、くしゅくしゅに丸めたフィロから生まれます。日本人の想像の域を超える製法ですが、やってみれば拍子抜けするほどシンプル。頬っぺたのみならず、目から鱗も落ちる料理です。

Suva Pita sa Orasima(スヴァ・ピタ・サ・オラシマ) / 胡桃のパイ

料理名を直訳すると「乾いた胡桃のパイ」。焼き立てにシロップを浸み込ませ、「湿った」バクラバ’(Baklava)に対し、「乾いた」という表現になっていると思われます。

胡桃はバルカン半島エリアで人気の食材で、お菓子の生地にパウダー練りこんだり、ホールのままトッピングにしたり、陰に日向に大活躍。こちらのパイでは主役をはっています。

甘いペーストにした胡桃を何層かにフィロに挟んで巻き巻き。ボリューム感がレモン風味で中和され、ペロリといけてしまうキケンな逸品です。

Lenja Pita(レーニャ・ピタ) / なまけもののパイ

セルビア語で「なまけもののパイ」という意味の”レーニャ・ピタ”は、その名のとおりとても手軽につくれます。タルト生地に挟むリンゴはすりおろすだけ。少し手をかけたバージョンでは、フライパンでさっと火を通すくらい。あとは挟んで焼くだけ。

それだけでも美味しいけれど、アンズジャムや胡桃、スライスアーモンドを加えると魅力がさらにアップ!気が付くともう一切れに手が伸びる。そんなお菓子です。

Kiš sa sirom i spanaćem(キシュ・サ・シロミ・イ・スパナチェム) / チーズとほうれん草のキッシュ

キッシュはフランスの郷土料理ですが、セルビア風につくるとこうなる、というレシピです。ほうれん草とチーズは、これぞセルビア!という組み合わせ。ブレクという渦巻き型のパンや、パイでも人気のフィリング。食べているとセルビアを思い出して、チケットを取りたくなる味。。。。。

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