food&wine/料理とお酒

Glavna Jela / グリル料理など

Ćevapčići(チェヴァプチチ)| Ćevapi(チェヴァピ) / 肉団子のグリル

トルコ料理のキョフテ(köfte)は、キョフテは、トルコ人のルーツであるタタール人のタルタル(タタール)ステーキがその起源ということです。トルコで「ケバブ」は一般に「焼き肉」指しますが、旧ユーゴスラヴィア地域では、キョフテの基本である、網焼きのウズガラ・キョフテ(Izgara köfte)を”チェヴァピ”または”チェヴァプチッチ”と呼び、タマネギの輪切りや、みじん切りを添えてパンに挟んだものがストリートフードとして人気です。

レシピは地方や宗教、家庭によりさまざまで、イスラム教徒は牛100%、北部の平原地帯では牛・豚の合挽き、山がちの南西部では羊が多く使われます。個々違いを、食べて比べてみるのも楽しみのひとつ。セルビアンナイトでは、牛と豚の合挽肉をスパイシーに仕上げています。

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【レシピ】

材料:

合挽き肉630g(豚6:牛4)、ニンニク2片、卵白1/2個、重曹、塩、カイエンペッパー、胡椒、各小さじ1/2、パプリカパウダー小さじ1/4

作り方:

材料をすべて合わせ、よく捏ねる。親指ほどの大きさに成形したら、冷蔵庫でしばらく寝かせる(24時間以上熟成させると味に深みが出る)。熱したフライパンに並べ、中心まで(真ん中にピンク色を残さない)しっかり焼く。

 ※脂肪分の少ない赤身の挽き肉を選ぶ。炭火で焼くと、さらに美味いしい。

 

Pljeskavica(プリェスカヴィツア)/ グルメバーガー

「プリェスカヴィツア(Pljeskavica)つくれる?」セルビア料理専門の料理人であるという自己紹介に対し、セルビアのみならず、近隣諸国出身の外国人からよく訊ねられる質問です。忘れ難い郷土の味の上位を占める料理のようです。

一見すると日本でもお馴染みのハンバーグですが、ひと口食べればまったく別モノ。プリェスカヴィツァは、赤身を肉の旨みぎっしりに焼きあげます。しっかりと火を通して歯ごたえもみっちり、腹持ちもばっちり。

タマネギのみじん切りとフライドポテトが定番の付け合わせ。セルビアでは、パンに挟んだプリェスカヴィツァは、チェヴァプチチと並んだ人気のストリートフードです。 また、肉の産地として有名なレスコヴァッツ地方の名物料理です。

セルビアンナイトでは、美味しさを求めて豚と牛の割合や、赤身と脂身のバランス、挽き具合を試行錯誤しています。

材料:

牛肉、豚肉、ニンニク、塩、重曹、胡椒

Karađorđeva šnicla(カラジョルジェヴァ・シュニッツラ) / バルカンスタイルのチーズ入りロールカツ

カラジョルジェヴァ・シュニッツラ”は1959年にチトー大統領の専属料理人であったミロヴァン・ストヤノヴィッチが考案し、セルビア王家のカラジョルジェ家の名をつけた代表的肉料理です。

叩いて薄く伸ばしたヒレ肉を使い、肉の旨味たっぷり。カイマックという乳脂肪のフレッシュチーズやスモークミートを巻き込んで揚げています。

(日本ではカイマックが入手困難なため、ちょっとした工夫をしています)。

材料:

豚肉、チーズ、卵、小麦粉、パン粉、塩、胡椒、植物油

Leskovački Uštipci(レスコヴァツキ・ウシュテイプツィ) / レスコヴァッツ地方の肉だんご

セルビアで一番肉が美味しい地域といわれているレスコヴァツ地方の名のついた肉団子(Uštipci)は、チーズとベーコン入り。銘醸地の名物料理にふさわしく、赤ワインにとてもほくあいます。

材料:

豚肉、牛肉、ベーコン、チーズ、ニンニク、パプリカパウダー、植物油、塩、胡椒

Ćufte u sosu(チュフテ・ウ・ソス)/ バルカンのミートボール

トルコ料理のキョフテ(köfte)は、キョフテは、トルコ人のルーツであるタタール人のタルタル(タタール)ステーキがその起源ということです。その基本は、網焼きのウズガラ・キョフテ(Izgara köfte)で、バルカン地域でĆevapčići(チェヴァプチチ)または Ćevapi(チェヴァピ)として親しまれています。肉団子をトマトソース煮るこのĆufte (チュフテ)は、イズミル・キョフテというイズミル地方の名物料理がバルカン地域に伝わったものでしょうか。どちらも調理法はセルビアのものとほとんど変わりませんが、使用するスパイスの違いが興味深い料理です。

材料:

豚肉、牛肉、タマネギ、ニンニク、パン粉卵、パセリ、トマトジュース、小麦粉、パプリカパウダー、ベイリーフ、ヴェゲタ、塩、胡椒、

Lovacke snicle(ロヴァチュケ・シュニッツレ) / 猟師のビーフステーキ

マスタードと白ワインソースの牛ステーキです。

材料:

牛肉、白ワイン、マスタード、油、小麦粉、レモン、塩、胡椒、ベイリーフ

Piletina u Ajmokcu(ピレティナ・ウ・アィモクツ)/ サワークリームソース風味の鶏肉のグリル

「アィモクツ」というサワークリームの白いソースをかけてじっくり焼いたグリルチキンは、セルビア北部ヴォイヴォディナ地域の伝統料理です。

材料:

鶏肉、ベーコン、サワークリーム、薄力粉、ヴェゲタ、コンソメ、植物油、パセリ、塩、胡椒

Ražnjići od Svinjskog Mesa(ラズニッツィ・オド・スヴィニスコグ・メサ) / 豚の串刺し

セルビアではラズニッチ、ギリシャではスブラキと呼ばれるバルカンで人気の串焼きです。一見何ということのないBBQに見えますが、下味のマリネ液が醸すバルカンの薫り。

セルビアではパプリカパウダーやスパイス、ハーブとともに漬け込み、ビールやきりっと冷えた白ワインが欲しくなり、太陽を感じる一皿です。

材料:

豚肉、パプリカ、トマト、マッシュルーム、タマネギ、ニンニク、ローズマリー、タイム、パセリ、パプリカパウダー

Mesni rolat(メスニ・ロラト) / バルカンスタイルのミートローフ

セルビアのおもてなし料理には、うずまき状に巻き込んだり何層にも重ねて断面の美しさで魅せる技法があります。こちらの肉の”ルーラード”ほうれん草と卵を巻き込んだ人気のお祝い料理です。

材料:

豚肉、ホウレンソウ、ハム、牛乳、タマネギ、卵、チーズ、パン粉、塩、胡椒、ヴェゲタ

Pijana riba iz Smedereva(ピャーナ・リバ・イズ・スメデレヴァ) / スメデレヴォ風魚のロースト

スメデレヴォ(Smederevo)地区は、セルビア屈指の白ワインの銘醸地。ヨーロッパ第2の長さを誇るドナウ川は、ドイツのシュヴァルツヴァルト(黒い森)に端を発し、黒海に流れこんでいます。その川幅の一番広い箇所がセルビア。首都ベオグラードでサヴァ川と合流します。

山国のセルビアで魚料理といえば、このドナウ川で獲れる川魚が中心。このメニューは直訳すると「スメデレヴォ風酔っ払い魚」という名の通りワインをたぷっぷり振りかけて焼き上げるドナウ川岸の名物料理です。

現地では鯉やナマズを日本で手に入れるのは難しい。そして、肉と同様、魚も複数を組み合わせるのがセルビア流。白身や赤身、いろいろな組み合わせを試してみましたが、ハーブやレモンに負けないよう、鯵や鯖など青魚を入れるのがお勧めです。

材料:

魚、ジャガイモ、トマト、ワイン、パセリ、ニンニク、オリーブオイル、レモン果汁

Musule na Buzaru(ミュスレ・ナ・ブザル) / アドリア海スタイルのムール貝

”ムール貝のバケツ(型の鍋)蒸し”は、ベルギーのものが有名ですが、アドリア海スタイルは少々趣が異なります。

鍋にオリーブオイルをニンニクで香りづけし、ムール貝を入れたら熟したトマトの水分で蒸し上げます。鍋をゆすってトマトをからめ、少々の白ワインで仕上げ。ふりかけたパン粉が汁気を吸って、それもまた絶品。こちらのほうが好みかも、という意見続出でした。

材料:

ムール貝、トマト、白ワイン、オリーブオイル、レモン、パン粉、ニンニク、パセリ、塩、胡椒

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