food&wine/料理とお酒

Sitni Kolaci / 小さなお菓子

Ratluk(ラトルク)/ ターキッシュ・ディライト

セルビアでコーヒーといえばトルココーヒー。そして、脇に必ずと言っていいほど小さなお茶請けのお菓子が添えられて出てきます。その代表がラトルク。発祥地のトルコでは「ロクム(Lokum)」と呼ばれ、語源は、アラビア語で「のどの渇きを潤す」という意味だそう。英名は「ターキッシュディライト」といい、イギリスのファンタジー小説「ナルニア国物語」では「ライオンと魔女」の主人公ルーシーの兄、エドマンドが冬の魔女に魔法で出されてダークサイドに堕ちたお菓子。日本での初版当時は馴染みがなかったため「プリン」と意訳されましたが、個人的には「ゆべし」と意訳してもよかった気がします(笑)14-15世紀から愛され続け、トルコではピスタチオやデーツ入りのものが主流のようですが、セルビアではバラやレモン風味が人気。刻んだクルミを入れるのもお勧めです。

 

材料(4cm×3cmで36個分):シロップ(グラニュー糖400g、レモン汁大さじ1/2、水185ml)、ペースト(コーンスターチ65g、クリームタータ小さじ1/2、水250ml)ローズエッセンス大さじ1/2、食紅、飾り用粉砂糖(粉糖80g、コーンスターチ大さじ2)

1. 鍋にグラニュー糖、レモン汁、水を入れて中火にかける。グラニュー糖が溶けるまでかき混ぜ、シロップが115℃になるまで沸騰させる。シロップが淡い金色になったら火からおろす。2. シロップを冷やしている間、鍋に水、クリームタータ、コーンスターチを入れて中火にかける。ダマにならないよう、沸騰するまで絶えずかき混ぜ、もったりとしたペーストになったら火を消す。3. 2に1を少しずつ注ぎながら、泡だて器でかき混ぜる。注ぎ終わったらさらに混ぜ、滑らかで黄金色の半透明でなめらかなペーストにする。4. 3の鍋を中火にかけ、常にかき混ぜながら、ゆっくりと沸騰させる。火を弱めて1時間ほど煮つめ、数分おきにかき混ぜて固まらないようにする。5. 深い黄金色になったら火を消し、ローズエッセンスと食紅を加える。6.23cm×18cm×5cmの型にオーブンシートを敷いて5を注ぎ、端までいきわたるよう少しゆする。室温に約5〜6時間おいて冷ます。7. 生地が冷めて固まり、上に少し粘りがあるようになったら、ボウルに粉糖とコーンスターチをふるいあわせ粉砂糖をつくる。8. 作業台の上に粉砂糖をふり、その上に型からはずしたラトルクを載せ、オーブンシートを剥がす。表面にも粉砂糖をまぶす。9. 油を塗ったナイフで、ラトルクを36個にカットする。10. 大きなボウルにラトルクと粉砂糖を入れ、すべての面にまぶす。

※ラトルクを冷蔵庫に入れないこと。冷蔵すると汗をかいベタベタになります。

Baklava(バクラバ)/胡桃パイのシロップ漬け

イスラム教徒はアルコールを飲ず、料理に砂糖を使わないため、トルコ発祥のお菓子には、あまいシロップをしっとり浸み込ませたものが多くあります。カロリーを想像しながら「こわいこわい」と言いながらつまむのも醍醐味のうちですが、シロップに加えたレモンの魔法で、どんどんいけてしまう危険もはらみます。バクラバ(bakalava)は、ラトルク(Ratluk)と並び、禁断のお茶請け菓子のひとつです。



材料:冷凍パートフィロ6-7枚(およそ160g)、クルミ(みじん切り)150g、植物油70ml、砂糖100g、レモン果汁大さじ2、水150ml、バニラエッセンス

パートフィロを前日に冷蔵庫に移し、解凍しておく。オーブンを180℃に予熱する。四角い型にハケで油を塗る。フィロを型の大きさにあわせて切る。型に3枚のフィロを敷き、油を塗り、クルミを大さじ1〜2量広げる。すべてのシートが使用されるまでそれを繰り返す。最後のシートの上に油を塗る。よく切れるナイフで4cm角の正方形にバクラバをカットする。オーブンに入れ、表面に焼き色がつくまで約40分間加熱する。その間にシロップを調理する。鍋に水と砂糖を入れて沸騰させ、レモン果汁を追加する。バニラエッセンス小さじ1杯を加えて冷ます。バクラバが焼きあがったら冷たいシロップ(または冷たいバクラバに熱いシロップ)を注ぎ、完全に吸わせる。
※パートフィロは春巻きの皮も代用できますが、その場合は味があまりついていないものを選んでくださいね。

 

 

Orasnice(オラスニツェ) / メレンゲとクルミの焼き菓子

"オラスニツェ”は、旧ユーゴスラヴィア地域伝統的のメレンゲ菓子。粗く刻んだ胡桃を贅沢に焼き込んでいます。メレンゲのサクサクふんわりと、ナッツのゴツゴツした食感でコーヒーの友に最適。日本にありそうでなさそうな、ちょっと懐かしい味のクッキーです。

 

材料(20個):卵1個、砂糖150g、クルミ150g+飾り用

クルミを粗く刻む。ボウルでツノが立つまで卵白を泡立てる。泡を消さないように刻んだクルミを加える。生地を月形に成型し、飾り用のクルミをまぶす。120℃に予熱したオーブンで15分加熱する。

Bajadera / バヤデーラ

旧ユーゴスラヴィア地域で人気のお土産スイーツが、クラッシュ(Kraš)社のバヤデーラ。チョコレートにヘーゼルナッツとアーモンドクリームがサンドされた、クロアチア製の高級チョコレートです。

食に関しては恐るべきマメさを有するセルビアでは、ビスケットと胡桃、チョコレートを使って手作りされる祝い菓子の定番。手作りは、ひと味違い、焼かずに仕上げるため、フレッシュな香りと食感が特徴です。

 

 

vanilice(ヴァニリツェ) / ヴァニラクッキー

”ヴァニリツェ”は、小さく厚みのあるクッキーを粉糖で白くコーティングして、アンズジャムを挟むのがスタンダード。クッキー生地には胡桃やアーモンドのパウダーを練り込み、ヨーロッパ各地にみられるサクサクした食感の月型のクリスマスクッキーに似ています。この可愛らしさはバルカン半島の文化ならでは、なのかもしれません。

 

材料(Φ4cm丸型で53個分):バター250g、砂糖65g、全卵1個、卵黄1個分、薄力粉500g、クルミ50g、アーモンド50g、レモン1個分(30ml)、バニラエッセンス、アンズジャム、粉糖

バターを室温に戻す。ナッツは粉にする。バターに砂糖とバニラエッセンスを加え、クリーム状になるまでよく混ぜる。白っぽくなったら卵、卵黄を加え混ぜる。レモンの果汁を加えてさらに混ぜる。ナッツと粉を加えてさっくりと混ぜる。ひとまとめにしてラップでくるみ、冷蔵庫で約1時間寝かせる。麺棒で伸ばして丸型で抜き、オーブンシートを敷いた天板に並べる。180度に予熱したオーブンで10-15分焼く。少し温かさが残っているうちにアンズジャムを塗って挟む。完全に冷めてから、粉糖をふるいかける。

 

Linzer Keksi(リンツァー・ケクシ) / リンツのビスケット

中のジャムを見せるよう上段を♡、☆など様々な形でくりぬかれ、「可愛い!つくってみたい!!」とベオグラードの街角でひとめ惚れしたクッキーは、オーストリアの都市リンツが発祥。もともとは、リンツァートルテというパイの生地をクッキーの形に焼いたことがはじまりということです。色とりどりのジャムを間にはさみます。

Raffaello / ラファエッロ

"ラファエロ"はヨーロッパ全土で愛されているお菓子。わたしもまさか自分で作れるなんて思いもせず、輸入食材のお店で買っていましたが、セルビアやクロアチアでは手作りするそうです。

習ってみれば意外とシンプルなレシピ。ココナッツとスキムミルク、砕いたクッキーを小鍋で温めながら混ぜたのちに冷やして丸めます。
ホワイトチョコレートかと思いきや、カカオが入らないアーモンド入りのココナッツボールです。


Kourampiedes(クランピエデス) / 三日月クッキー

ヨーロッパ各地に三日月形のクッキーでクリスマスを祝う風習がありますが、こちらは”クランビエデス”はギリシャ伝統のレシピ。

ショートブレッドのようなさくさくとした生地にアーモンドとメタクサというギリシャのリキュールをたっぷり焼きこんでいます。

Čupavci / チュパヴツィ

”チュパヴツィ”はスポンジケーキをチョコレートソースに浸してココナッツをまぶしたセルビアのお菓子。スポンジを「美味しくなーれ」と、たぷたぷ浸して作るのがのが楽しい。

オーストラリア発祥のラミントンというお菓子に似ているということですが、日本のにもこういうのありますよね。駄菓子を思い起こすような、ちょっと懐かしい味がします。

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