food&wine/料理とお酒
- 【Gastronomija Srbije / セルビアの食文化】(4)
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- 【 Srpsko Vino / セルビアワイン】(6)
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- Crno Vino / 赤ワイン(13)
- Rakija / ラキヤ(9)
- Bezalkoholna Pića / ソフトドリンク(3)
- 【 Srpsko Vino / セルビアのワイン用ブドウ品種】(49)
- 【Srpsko Vino / セルビアの PDO / PGIの地理的表示(oznake geografskog porekla)】(21)
Crno Vino / 赤ワイン
シルバー カベルネ・フラン エーデルワイン

品名:シルバー 2013年 品種:カベルネ・フラン 作り手:エーデルワイン 産地:岩手県
Zweigeltrebe 2016 高橋葡萄園

品名、品種:ツヴァイゲルトレーベ 2016年 作り手:高橋葡萄園 産地:岩手県
Rakija / ラキヤ
Srpska Rakija / セルビアのラキヤ(フルーツブランデー)について

【ラキヤについて】
ラキヤはバルカン地方で主に果実などからつくられる蒸留酒である。蒸留技術は、中世にアラブ社会からオスマン帝国を経由してバルカンに伝えられ、セルビア地域の標高の高い山間部では、ワインに適した糖度の高いブドウが生育しないため、プラム、杏などの果実を利用したラキヤがつくられようになった。名称はトルコの蒸留酒ラクに由来するが、ラクとは異なる飲料に発展している。
ラキヤは伝統料理の食前酒や、宗教儀式や冠婚葬祭の場において、チョカニチッチ(čokanjčić)と呼ばれるショットグラスでふるまわれる。代表的なラキヤは、シュリヴォヴィッツァ(šljivovica)と呼ばれるプラムブランデーである。シュリヴォヴィッツァは、セルビアで初めての原産地呼称認定ブランドであり、ズラティボール山近郊のシュリヴォヴィッツァ村の伝統レシピが元となっている。
セルビアでは年間450,000tのプラムが生産され、そのおよそ70%がシュリヴォヴィッツァの製造に使用される。オーガニックな製法でつくられたプラムのみがラキヤの製造に使用され、プラムの種類により味わいは異なる。ボジェガ種(Požega)とツルヴェナ・ランカ種(Crvena ranka)からつくられるラキヤが最上とされている。中部セルビアの中心、シュマディヤ地方はボジェガ(Požega)の名産地であり、マケドニアのアレクサンダー大王によって、紀元前4世紀にシリアからバルカンにもたらされたといわれている。また、「チャチャクの美人」という意味のチャチャクンスカ・レポティカ(Čačanska lepotica)、スタンレー(Stenley),チャチャンスカ・ラーナ(Čačanska rana)、種からつくられるラキヤも有名である。標高1,000mに位置するズラティボール地方のウジツェもラキヤづくりで有名で、毎年4月には地元の自家製ラキヤ品評会が開かれている。また、コソヴォでは修道院でブドウからつくられるロゾヴァチャ(Lozovača)が有名である。
通常、ハーブやその他の添加物が加えられていないラキヤは無色である。種類によってはオークやクワで作られた樽の中で保管され、芳香と黄金色を帯びる。セルビアやブルガリアなどでは、複数の果物を混ぜ合わせたラキヤもある。民間療法でラキヤは、病気や苦痛を和らげる薬としても知られ、セルビアでは「ワインは熱を上げ、ラキヤは熱を下げる」といい、風邪薬ともされている。シュマディヤ茶とよばれるシュリヴォヴィッツァに砂糖を入れて沸かした飲み物も民間療法に用いられる。シュマディヤ茶は通常、一度めの蒸留の過程で得られたアルコール度数の柔らかいラキヤが使われている。
【製法】
ラキヤの生産は、ラキヤおよびその他のアルコール飲料に関する法律によって規制されており、15%から55%のアルコール度数が必須である。合成アルコールと砂糖の添加は禁止されており、規定の添加剤、甘味料、香料の添加は許可されている。個人消費用の場合はこの法律の対象ではないが、一般への販売は、生産者登録と法規制を満たしている場合にのみ限られる。
現在、セルビアでは、2,000か所の醸造所が正式登録されており、うち、約100か所が高品質のラキヤを生産している。農村世帯の生産者による販売はごく一部に限られ、多くの場合はオーク樽で熟成し、スラヴァや誕生日などの特別な機会にふるまわれる。長期の熟成に適しているため、数十年前のボトルが重要なイベントのために保存されていることもまれではない。(トップの写真は自家製ラキヤの保存容器)。
ラキヤの基本的な製法は、収穫した果実を選果ののち、洗浄→切るか砕いて液体にする→発酵→蒸留→熟成の過程でなされる。蒸留は複数回行われ、はじめにジュースまたは「コミナ(komina)」と呼ばれる果汁の残渣に水分を加えて発酵させた液体を、最低25%アルコールで度数まで蒸留する。次に最初の蒸留で得られた25%程度の柔らかなブランデーを、通常40%程度まで再蒸留する。この伝統的な製法でつくられたラキヤは、プレペチェニツァ(prepečenica)という名前でも流通している。自家製のものでは、さらに蒸留を重ねた度数の高いものもあり、典型的には50%から60%、強いものは70%程度まである。
【主なラキヤの果実と名称】
プラム(šljiva)→シュリヴォヴィッツァ(šljivovica)
特にポジェガ種のプラムからつくられるラキヤ→ポジェガチャ(požegača)
洋ナシ(kruška)→クルシュコヴァチャ(kruškovača)
特にウィリアムズ種の洋ナシからつくられるラキヤ→ヴィリャモヴカ(vilijamovka)
ワイン用ブドウ(loza)→ロゾヴァチャ(lozovača)
特にブドウの搾りかす(kom)からつくられるラキヤ→コモヴィチャ(komovica)
アンズ(kajsija)→カイシイェヴァチャ(kajsijevača)
リンゴ(jabuka)→ヤブコヴァチャ(jabukovača)
桑の実(dud)→ドゥドヴァチャ(dudovača)
サワーチェリー(višnja)→ヴィシェニェヴァチャ(višnjevac)
サクランボ(trešnja)→トレシュニャヴァチャ(trešnjevača)
モモ(breskva)→ブレスコヴァチャ(breskovača)
イチジク(smokva)→スモクヴォヴァチャ(smokvovača)
マルメロ(dunja)→ドゥニェヴァチャ(dunjevača)
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蜂蜜入り(sa medom)→メドヴァチャ(medovača)
※ラキヤに蜂蜜を足してつくられるため、アルコール度数が低めである。
ハーブ入り(sa travom/biljkama)→トラヴァリッツァ(travarica)
ジュニパー入り(sa klekom)→クレコヴァチャ(klekovača)
胡桃入り(sa orasima)→オラホヴァチャ(orahovača)
アニス入り(sa anakom)→アナコイチャ(аnakoiča)
バラ入り(ルジツァružica)
Loza Vinarija Aleksandrović, Serbia

品名:Loza(ロザ)品種:ブドウ アルコール度数:42% つくり手: Vinarija Aleksandrović(アレクサンドロビッチ・ワイナリー) 産地:Oprenac(オプレナッツ) セルビア
Trijumf Grappa Vinarija Aleksandrović, Serbia

品名:Trijumf Grappa(トリアンフ・グラッパ) 品種:85% Sauvignon Blanc(ソーヴィニョン・ブラン), 15% Pinot Blanc(ピノ・ブラン) & Riesling(リースリング) アルコール度数:45% つくり手: Vinarija Aleksandrović(アレクサンドロビッチ・ワイナリー) 産地:Oprenac(オプレナッツ) セルビア
Kajsijevaca Kovilj Monastery

品名:Kajsijevaca(カイシャヴァチャ) 品種:杏 アルコール度数:40% 作り手:Kovilj Monastery(コヴィリ修道院) 産地:セルビア
Slivovitz Kovilj Monastery

品名:Slivovitz(シュリヴォヴィツ) 品種:プラム(3年熟成) アルコール度数:42% 作り手:Kovilj Monastery(コヴィリ修道院) 産地:セルビア
Dunjavaca Kovilj Monastery

品名:Dunjavaca(ドゥニャヴァチャ) 品種:マルメロ(3年熟成) アルコール度数:40% 作り手:Kovilj Monastery(コヴィリ修道院) 産地:セルビア
Slivovitz Imperian Winery, Serbia

品名:Slivovitz(シロヴィッツ) 品種:プラム アルコール度数:40% 作り手: Imperian Winery(インペリアン・ワイナリー) 産地:セルビア
Mednica Stara Rakija, Serbia

品名:Mednica(メドニツァ) アルコール度数:28% つくり手:Stara Rakija(スタラ・ラキヤ) 産地:セルビア
“Medica” (Mead) Vina Prodan, Croatia

品名: Medica(メディツァ) 品種:蜂蜜 アルコール度数:27.5% つくり手:Vina Prodan(プロダン・ワイナリー) 産地:イストラ半島 クロアチア(現地にて購入)
Bezalkoholna Pića / ソフトドリンク
Domaća kafa(ドマチャ・カファ) / トルココーヒー

セルビアのコーヒーは”ドマチャ・カファ”日本語で自家製コーヒーという意味のトルコスタイルのコーヒーです。
ジェズヴァ(Džezva)という胴がくびれた深めのミルクパンのような小鍋に湯を沸かし、細かく挽いたコーヒーを直接入れて煮だした上澄みをデミタスカップで飲みます。砂糖を入れる入れない、いつ入れるなどは、地域により違うそうですが、セルビアでは小さなお菓子が添えて出されることが多くあります。(ジェズヴァは、オンラインショップにて販売中。1杯用・2杯用)
How to Make Turkish Coffee | Authentic and Delicious
Prirodni čaj(プリオドニ・チャイ) / ハーブ・ティ

ハイビスカス、ラベンダー、ブルーマロウ
Domać voćni sirup(ドマチ・ヴォチニ・シラップ) / 自家製フルーツエード

Serbian NightでアルコールNGのお客様には、ハーブティや果実シロップの炭酸水割りをお出ししています。
写真はほろ苦さが食事にもあう夏蜜柑&ミントソーダ。
ジンジャエールやプラムなど、季節ごとに自家製しています。
【 Srpsko Vino / セルビアのワイン用ブドウ品種】
Bagrina(バグリーナ)《中央ヨーロッパの土着品種》

セルビア、ブルガリア、ルーマニアで栽培された非常に古いバルカン品種。ネゴティン渓谷のいくつかの古い畑の砂地の斜面で忘れられかけていたが、近年の土着品種の見直しにより再発見された。
【主な産地】
Banatski Rizling(バナツキ・リースリング)《セルビアの土着品種》

【別名】
=クレアカ(Kreaca)=バナト・リースリング(Banat Riesling)
テーブルワインや、ブレンド用の辛口白ワイン用ブドウ。多用されていた時期があるが、現在の生産は減少傾向にある。
【主な産地】
Belo Burgundac(ベロ・ブルグンダック)《国際品種》

【別名】
=ブルグンダック・ベリ(Burgundac Beli)=ピノ・ブラン(Pinot Blan)=ピノ・ビアンコ(Pinot Bianco)
【主な産地】
フランス(アルザス、ジュラ)、ドイツ、イタリア、スイス、アメリカ
Crni Burgundac(ツルニ・ブルグンダック)《国際品種》

【別名】
=ピノ・ツルニ (Pinot Crni)
=ピノ・ノワール (Pinot Noir)
【主な産地】
ネゴティン渓谷、シュマディヤ、トプリカ川流域、スレム、トリモラヴェ、クニャジェヴァッツ、ポツェリナ・ヴァリエヴォ、ムラヴァ川流域、ベオグラード、スボティツァ、テレチカ、バチカ、コソヴォ
フランス(ブルゴーニュ)および世界各地
Crna Tamjanika(ツルナ・タミヤニカ)《中央ヨーロッパの土着品種》

【別名】
=クラィンスク・タミヤニカ(Krajinsk Tamjanika)=ムスカット・ルザ(Muskat Ruza)=ムスカット・デ・ロゼ・ノワール(MUSCAT DES ROSES NOIR)
黒いマスカット種は世界的にも珍しく、ネゴティン地区の、わずか50haほどで栽培されている稀少な品種である。中世にこの地域で栽培されたという記録が残っているが、南フランスから19世紀のはじめにセルビア西部のネゴティン渓谷に導入されたという説もある。ほんど消滅しかけていたが、近年の土着品種のみなおしで農地が回復された。
非常に高い糖度を持ち、ワインには残糖分が残る。バラ、チェリーの豊かな香りと、特徴的なナツメグの香りが豊かな、なめらかで強い味わいの、やや甘口のワインを生み出す。すぐれた品質の赤ワインで、過去にはティトー大統領のお気に入りであったという伝説をもつ。
【主な産地】
Dinka(ディンカ)《中央ヨーロッパの土着品種》

【別名】
=コヴィディンカ(Kövidinka)=ケヴェディンカ(Kevedinka)=ルジツァ・ツルヴェナ(Ružica Crvena)=ディンカ・ルージュ(Dinka Rouge)
セルビア北部からハンガリーにかけた地域が原産。フィロキセラの流行後は古い家族農園でのみ栽培されている。果実は緑がかった赤で酸性度が低い。収穫期は10月の後半。ワインは軽くて柔らかく、心地よいアロマを持つ。他の品種ブレンドされることが多い。
【主な産地】
Fetească Neagră(フェテアスカ・ネグラ)《中央ヨーロッパの土着品種》

ルーマニアの古い植物相変種-モルドバのブドウであり、「黒い乙女」という意味の名前を持つ。ボルドー・タイプのブレンドに使われることが多く、12〜14%のアルコール含有量、濃い赤色、ルビーの色合い、熟成に伴ってより豊かで滑らかになる黒スグリの風味を持つ、ドライ、セミドライ、または甘いワインを生み出す。
【主な産地】
Frankovka(フランコヴカ)《中央ヨーロッパの土着品種》

【別名】
=フランコニア(Franconia)=ブラウ・フランキッシュ (Blau Fraenkisch)
主に中央ヨーロッパで生産されている。果実は中粒で丸みを帯びた濃い青色。収穫期は9月中旬。ワインは濃いルビーレッド色で、香り豊かな辛口の赤ワインの生産に使用されている。ブレンドに使用されることが多い。
【主な産地】
Furmint(フルミント)《中央ヨーロッパの土着品種》

【別名】
=モスラヴァッツ(Moslavac)=シポン(Shipon)
中欧および東ヨーロッパで主に生産されている。ハンガリーのトカイに使用される品種として有名である。豊かな香りと高いアルコール度数が特徴で熟成に適している。
Gamet(ガメット)《国際品種》

Kaberne Fran(カベルネ・フラン)《国際品種》

Kaberne Sovinjon(カベルネ・ソーヴィニョン)《国際品種》

【別名】
=カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)
【主な産地】
クニャジェヴァッツ、ネゴティン渓谷、シュマディヤ、スボティツァ、トプリカ川流域、スレム、トリモラヴェ、ベオグラード、ポツェリナ・ヴァリェヴォ、ムラヴァ川流域、ニーシュ、ニシャヴァ川流域、レスコヴァツ、ヴラニェ、チャチャク・クラリェヴォ
フランス(ボルドー)および世界各地
Kadarka(カダルカ)《中央ヨーロッパの土着品種》

【別名】
=スカダルカ(Skadarka)=ブラニチェフカ(Braničevka)=チェテレシュカ(Četereška)
17世紀後半にセルビアの総主教アルセニエ3世(Arsenije III Čarnojević)によってルーマニアとハンガリーの国境地帯にもたらされた。19世紀にはムラヴァ地方で広く栽培されていたが、第二次世界大戦後、国際品種の出現によりカダルカの栽培面積は激減した。
ワインは非常に飲みやすく、調和が取れており、チェリーのマイルドな味わいを思わせる芳香をもつ。果実味が豊かで、芳香を持ち、その洗練された風味が高く評価されている。乾いた良い年にはタンニンが濃く、どっしりとした赤ワインが作られるが、悪い年には果実が傷みやすく、白ワインに加工される。
【主な産地】
Kosmopolita(コスモポリタ)《セルビアの交配品種》

Cserszegi füszeres × Kristaly の交配種。
ハンガリーとセルビアの共同研究で作成された。果実は丸いピンク色で、皮は厚い。収穫期は8月中旬。繊細なナツメグの香りを持つ上質な白ワイン。
【主な産地】
Malbec(マルベック)《国際品種》

Marselan(マルセラン)《国際品種》
