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【online shop】新商品のお知らせ『スポメニック-旧ユーゴスラヴィアの巨大建造物』
「大型の複合施設や洗練された社会主義モニュメントは、戦後、多くの共産主義国(ブルガリア、東ドイツ、ハンガリー、リトアニアなど)で作られた。しかし、ユーゴスラヴィアのプロジェクトがユニークなのは、緻密な計算、イデオロギーを形にする技術と組み合わされたスケールの大きさである。この遺産にどう対処すべきかは、今日の旧ユーゴスラヴィア諸国で議論のテーマとなっている。
記念碑の遺産を背負わされた各国の現政権は、スポメニックの場所を「和解のツール」とするか「紛争を永遠に未解決とする断層線」とするか、判断を迫られている。この議論を一層複雑にしているのは、これら目を惹くアイコンに、最近世界が注目していることである。スポメニックの運命を決定する際には、旧ユーゴスラヴィアの魅力をアピールするという、この遺産のほとんど未開拓の経済的可能性も考慮しなければならない。
これらのモニュメントが単に無益な過去の共産主義政治の遺物なのか、保存に値する重要な歴史的構造物なのか、将来まで長く議論が続くことだろう。いずれにせよ、そのクリエイティブな野心は認めて敬意を払うべきである。」(「INTRODUCTION」より)
旧ユーゴ圏に作られた、歴史を物語る記念碑のすべて
セルビア・クロアチア語やスロヴェニア語で「記念碑」という意味を持つ“スポメニック”。第2次世界大戦中の枢軸国軍による占領の恐怖と、占領軍から勝ち取った勝利を示すため、1960年代から1990年代にかけて制作された先駆的な抽象表現の記念碑のことである。本書では、旧ユーゴスラヴィア圏に建設されたスポメニック81点を掲載。どこか近未来的な雰囲気を醸し出すそれぞれの建築物を、歴史、建築デザインが行われた背景、そして立地に関する情報とともに知ることができる。
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【online shop】新商品のお知らせ『夢遊病者たち 2 第一次世界大戦はいかにして始まったか』
――間違いなくこのテーマに関する決定版。微に入り細を穿った検証と、流麗な文章が結びついた稀有の書。圧倒的な質の高さに驚嘆と畏敬の念を禁じえない。学究の徒は銘記すべし、一級の史書(ヒストリー)は一級の物語(ストーリー)足りうる、と。(ワシントン・ポスト)
政策決定者たちは、自らの決定が戦争へと展開することを見ようとしない「夢遊病者」だった。戦争勃発のメカニズムを慄然と照らし出す、新たな歴史学の誕生。
第一次世界大戦勃発の過程をこれほど克明に描いたものはないというだけでなく、本書が大きな注目を浴びた理由は、ドイツの戦争責任を強調する従来の定説を覆したことである。イギリス、フランス、オーストリア、ロシア、そしてセルビアといった国々、それらの政治指導者たち、国内情勢と外交関係の相互影響にまで射程を拡げ、公正な立場から考察したことは、著者の稀有な手腕を示すのみならず、激しい論争を呼び起こした。論争は今も続いており、第一次世界大戦が極めて現代の問題であることを証している。
時代や状況に強く規定されながらも、そこに生きる個々の人びとこそが歴史を動かしている姿が、本書を読み終えたとき、慄然と浮かび上がるだろう。全2巻。
【online shop】新商品のお知らせ『新・可笑しな家 Fantastic Houses 世界の奇想天外ハウス50軒』
セルビアとボスニア・ヘルツェゴビナの間を流れるドリナ川。
地元の少年たちがその真ん中に浮かぶ岩を指し「あの上に基地を作ろう」と思いついたのが1968年。何度かの建て直しを経て、現在も健在です。
фото: Алберто Лојо
なぜ、こんな家をつくったの?~オモチャ箱みたいな“人間の巣”
「可笑しな家」とは、ヘンテコな家のことを指す言葉ではありません。夢と欲望を叶えたいと願うあまり、一風変わった住まいをここぞと思う風景のなかに作ってしまう・・・その純粋で一途なプロセスにこそ「可笑しさ」の本質が詰まっています。(「はじめに」より)
「こんな家があるんだ!」と目からウロコの奇想天外ハウス――世界に点在するユカイな傑作50軒を収録した『可笑しな家』の第2弾。
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【online shop】新商品のお知らせ『私たちはみんなテスラの子供 前編』
セルビア文学界の超新星 日本初上陸!
1919年、「全宇宙を変える大発見」とともに、マックス・プランクとニコラ・テスラはベオグラードに辿り着く。セルビア秘密警察のアピス大佐は、プランク暗殺計画を阻止するため、国家の名誉と科学の将来を守るため、美しき女スパイ、アンカ・ツキチを任命する。
「ゴラン・スクローボニャ氏は、セルビア文学界においては、押しも押されぬ「大御所」であり、同国内では、村上龍氏の『昭和歌謡大全集』を翻訳し、広く知らしめた。しかしながら、スクローボニャ氏の最大の武器である、そのずば抜けた筆力と構想力は、残念ながら、日本ではまだ知られていなかった。――今日、本作が出版される以前には」(訳者・夏井徹明氏)
「 私のセルビア語の生徒さん、夏井徹明氏は数年前にベオグラードを訪れた時にテスラの名前がタイトルに入っているこの小説に興味を持ち、訳すと心に決め、一緒にやりませんか、と声をかけてくれました。セルビアを日本に近づけるチャンスだと思って引き受けることにしました。クライム・ストリーは苦手ですが、この作品は単なる《誰かが誰かを殺して、スパイだの、秘密警察だの……》の単純な話ではなくて、二人の天才的な科学者――テスラとマックス・プランク――の偉業をよく勉強した、幅広い知識を持っている作家が書いた作品です。実存のセルビアの歴史人物も小説に登場しているところも、同じセルビア人の私にとって魅力的なポントとなりました。
ベオグラードで始まり東洋に辿り着くこのストーリーはスケールの大きいものです。歴史、科学、ファッション、格闘技、人情等を書物に求める方にはうってつけの作品です。」(訳者・高橋ブランカ氏)
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【food & wine】セルビアワイン( Srpsko Vino)について⑥参考書籍・参考サイト を追加しました
ひと月あまり没頭していたセルビアワインのコラムも、おかげさまで、ようやく最終章を迎えることができました。
セルビアワインの系統立った情報が日本語で公開されていることに意味があると信じ、テキストとして売り手に必要な内容を網羅しました。インポーターや酒販店、ソムリエの皆さまが、セルビアワインに興味を抱いた際、また、仕入れや輸入を判断する際の一助となりますように。
自身はセルビアワインの専門家として、さらなる経験や詳細な情報を積み重ねていきます。誤記が見つかれば訂正し、付加すべき事項が見つかれば加筆していきますので、引き続きよろしくお願いいたします。