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【online shop】新商品のお知らせ『地図で見るバルカン半島ハンドブック』
極東のアジア人から見れば、フランスもバルカンもそれほど離れた位置関係ではない。どちらも同じヨーロッパでしょ?と、ひとくくりにしてしまいがちですが、オスマン帝国の400年に渡る支配は『ヨーロッパのなかのトルコ』として、西欧諸国にエキゾチックで不可解な印象を抱かれていたようです。
日本人にしてみれば、バルカン半島は「西洋への入口」ですが、本著の執筆者であるフランス人や、近隣の国にとっては、「東洋の入口」らしい。
身近な他者としての目線は、バルカン半島を観光地や援助対象、EU加盟候補国として捉えていて、興味深い。個人的に関心が高いのは、海外移住先。料理の勉強のため @serbiannight アカウントでフォローしているバルカンレストランは、様々な国に存在し、移民の多さを垣間見ています。
環境やEU加盟問題にも加え、「密売と闇経済」などという章もあります・・・・
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「バルカン半島は、ヨーロッパの縮小反転図である」 -いや、まさにヨーロッパそのものである
100以上におよぶオリジナルのテーマ別地図によって、終わることのない複雑さをかかえるバルカン半島、モザイク国家、1900年からはじまる移民、宗教、ロシアとのかかわりなどの諸相を、現代のバルカン半島地政学のスペシャリストが描く決定版!
「バルカン半島西部はしばしば、かかえこめる以上の歴史を生み出す地域として語られてきた。近年の民族や宗教や国家の対立、極右民族主義的指導者たちの選択によって引き起こされた悲劇を積み重ねてきた重い遺産を、いっきに理解することはできない。くりかえされてきたこのような状況が、本書のふたりの執筆者を動かした。彼らは国民国家形成を特徴づける歴史の一連のシーンそれぞれに位置づけを与えている。社会的にも、共同体にも、政治的アイデンティティにもこだわり、たえず手直しと再構成をくわえながら、マクロ的にもミクロ的にも観察している。(序文「歴史と地理、時間と空間が本書の日本柱である」より ミシェル・フーシェ)
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【online shop】新商品のお知らせ『羊皮紙に眠る文字たちースラヴ言語文化入門』
『羊皮紙に眠る文字たち-スラヴ言語文化入門』は、見慣れないキリル文字を使う国々の言葉と、その成り立ちについて、わかりやすい言葉とユーモアに富む語り口で、するりと読ませてくれる本。
そもそもセルビア料理に出会ったのは、英語を忘れないために通いはじめた英語料理教室。ご縁のつながりからセルビア料理人となると、英語の資料から得られる知識だけでは足りなくなる。現地のレシピや料理の背景を知るために、セルビア語を学ぶようになりましたが、そこにはキリル文字という大きな壁がありました。
この壁には、覚えがある。
ロシア文学ではなく英文学を選んで高校時代の進路選択で逃げた壁だ。人生半ばを過ぎ、あのとき開けなかった扉が再び目の前に現れたとはね。あの頃、学ぶことを放棄した言葉を今度は覚えてノックしてみよう。もともと言語学は好物だ。ほかにも青春時代の忘れ物が追いかけてきた人はいませんか。
ここはもう、観念して、一緒に向き合いましょう。
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古文書から目覚めるもう一つの「ヨーロッパ」。ロシア語などで使われるキリル文字。
この不思議で魅力的な文字の文化と言語の歴史を若きスラヴ語学者がユーモラスな文章で語ります。
ロシア語などでおなじみの謎めいた変な文字、キリル文字。この不思議な文字を明治大学助教授、NHKテレビ「ロシア語会話」前講師の黒田龍之助氏が平明に楽しく解説する。著者の体験を交えたユーモアあふれる文を追う中から東欧文化圏成立の壮大な史実が分かる。
そもそも文字というものは、いつ、誰が、どこで考案したか分らないのが普通だが、キリル文字は発案者が分かっている数少ない例です。この文字をめぐる物語は、一つの文化圏が生まれ育つ壮大な史実です。外国語の中でも難解とされるロシア語をこんなに魅力的に面白く解説した本は他にはないでしょう。学問的に正確なことを難しくなく伝える本書は、ロシア語やキリル文字に興味のある人ばかりでなく、欧州文化の基本を知りたいと思う人、必読の本です。各新聞書評でも絶賛されています。木村彰一賞受賞作。(登)
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【online shop】新商品のお知らせ『古代スラヴ語の世界史』
為政者にとっては国民の大多数であるスラヴ人を統治するためにキリスト教という「秩序」に頼ることは有益であった。そして、そのキリスト教の典礼をスラブ人に分かるように書き表す目的で、古代スラブ語が創り出されたのだった。(中略)
この古代スラブ語の盛衰を辿る際には、ただ単に言語としての側面に限ることなく、スラブ人の国々の盛衰が直接に関わってくるのである。したがって、本書では、古代スラヴ後の成立やその移り変わりをスラヴ人やその国家の盛衰と絡めて述べてゆくことになる。(本書「はじめに」から)
東ヨーロッパを理解するための基礎知識
スラヴ人はどこから来てどのように自分たちの文字を獲得したのか。そしてスラヴ人の言語は歴史と共にどのように変化したのだろうか。
古代スラヴ語から読み解く東欧の歴史
古代スラヴ語とは、西暦9世紀の後半から11世紀末にかけて、当時のスラヴ人が文章語として用いた言葉。自分たちの言葉を教会の典礼言語として整えるためにグラゴール文字が作られ、そしてキリル文字へと変わっていった過程をたどります。さらに、スラヴの言語は、歴史と共にどのように変化していったのか。なぜ、キリル文字を使う言語とラテン文字を使う言語に分かれているのか。言葉と文字の変遷から東欧の基礎的な成り立ちが見えてきます。
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【online shop】新商品のお知らせ『吸血鬼の花よめ』
【online shop】新商品のお知らせ『終わらぬ「民族浄化」セルビア・モンテネグロ 』
「当時NATOの空爆反対の発言をヨーロッパですることは、想像を絶するバッシングを受けることを意味した。(中略)事実、ハントケは孤立していた。西側のジャーナリズムから数限りない集中砲火を浴びた。殺人鬼ミロシュビッチの手先などというレッテルを貼られー」(本文より)
報道されることのない3000人の行方不明者コソボ空爆後の六年間を渾身ルポルタージュ!
コソボ空爆後、現地で何が起きていたのか?ノーベル文学賞作家 ペーター・ハントケ(『ベルリン天使の誌』脚本家)との対話を収録!
1999年のNATO軍の空爆により、コソボ紛争は公式には「終結」したことになっている。しかし現地では、セルビア系の民間人が3000人規模で行方不明になるなど、空爆前とは違った形で「民族浄化」が続き、住民たちは想像を絶する人権侵害の危機にさらされている。また、空爆による劣化ウラン弾の被害は甚大で、すべての回収には100年を要するという。
本書は、空爆終了後六年間にわたって現地に通い続けた唯一のジャーナリストが、9.11やイラク戦争の開始以降ほとんど報道が途絶えてしまったセルビア・モンテネグロの現状を告発した、渾身のルポルタージュである。
「語り部がいなくなっては 人間は幼少時代がなくなってしまう」ー『ベルリン天使の詩』の一部
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