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2021 / 07 / 16 15:03
【online shop】新商品のお知らせ『 オスマンvs.ヨーロッパ 〈トルコの脅威〉とは何だったのか』
「この曲の名は『汝が父祖、汝が祖父』というった意味なのだが、実はこの曲の歌詞が表現しているのは、決してオスマン軍の精強さなぞではなく、トルコ民族としての誇りの感情なのである。そしてそれはイェニチェリがヨーロッパ世界を震え上がらせていた当時には存在していなかった感情である。なぜなら、イェニチェリは、本来バルカンのキリスト教徒の子弟から徴発されたものたちによって構成されていた―つまりトルコ人ではなかった―し、第2にオスマン帝国に「民族」の概念は存在していなかったからである。」(プロローグ 「トルコ行進曲」の起源 より)
ヨーロッパが「トルコの脅威」と力説するオスマン帝国は、決して「トルコ人の国家」だったわけではない。「イスラムの脅威」に対し十字軍が何度も組織されたが、オスマン帝国にはキリスト教徒もたくさんいた。宗教的寛容性と強力な中央集権体制をもち世界帝国を目指す先進国へのおそれ、その関わりこそが、「ヨーロッパ」をつくり、近代化を促したのだ。数百年にわたる多宗教・多言語・多文化の共生の地が、民族・宗教紛争の舞台になるまで。
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