info/お知らせ
2021 / 07 / 15 11:26
【online shop】新商品のお知らせ 『 オスマン帝国500年の平和』
「オスマン帝国は、現在のトルコに限定して捉えられるべきではない。オスマン帝国下では、トルコ系の人々の大半が、バルカンやアラブの人々同様、被支配民だった。あえて支配層の民族的帰属を問題にするならば、オスマン帝国は、「オスマン人」というアイディンティティを後天的に獲得した人々が支配した国としかいいようがない。「オスマン人」の集団に入っていったのは、現在いうところのセルビア人、ギリシャ人、ブルガリア人、ボシュナク人、アルバニア人、マケドニア人、トルコ人、アラブ人、クルド人、アルメニア人、コーカサス系の諸民族、クリミア・タタール人などである。少数ながらクロアチア人、ハンガリー人もいる。要は、何人が支配したかは、ここでは意味をもっていなかったのである。」(はじめに より)
講談社創業100周年記念企画として刊行された全集「興亡の世界史」の学術文庫版第一期のうちの第4冊目。イラク、シリア、そしてパレスチナと、現在も紛争のさなかにあるこの地域を理解するためにも必読の書。
14世紀の初頭、アナトリアの辺境に生まれた小国は、バルカン、アナトリア、アラブ世界、北アフリカを覆う大帝国に発展し、19世紀までの約500年にわたって、多民族と多宗教を束ね、長期の安定を実現した。この「オスマン帝国」は、一般に理解されているような「イスラム帝国」であり「トルコ人の国」だったのだろうか?メフメト2世、スレイマン1世ら強力なスルタンのもとで広大な地域を征服した後、大宰相を中心に官人たちが支配する長い時代が続き、やがて、「民族の時代」の到来により「多民族の帝国」が分裂するまでを描き、柔軟に変化した帝国の仕組みと、イスタンブルに花開いたオスマン文化に光をあてる。
詳細とご注文はリンクの商品ページよりどうぞ