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2020 / 09 / 25 17:18
【online shop】新商品のお知らせ『南瓜の花が咲いたとき』
本作品は、プロローグとエピローグとでもいうべき第1章と第24章を置き、そこに異国に移民として生きる語り手リューバの現在をとりこむ。この二つの章に縁取られ、第2~23章までは第二次大戦中ナチス・ドイツ占領下のセルビア、首都ベオグラードの下町ドゥシャノヴァッツを舞台に一九四二年あたりを基点として時の流れを順に追う。終戦、新ユーゴスラヴィアの成立、ユーゴスラヴィアがコミンフォルムから追放された一九四八年を経て、リューバが国外に出る決心をするまでの十年あまりが描かれている(解説より)首都ベオグラードの下町は無法地帯と化していた。小さな力=暴力、そして大きな力=政治、二つの力が氾濫蔓延して町の人々を押し潰し、家庭は崩壊して行く。単純で愚かで祝祭的力だけを持った怒れる若者たちに起こったことをボクシングに卓越したセンスを持つ主人公リューバが回想する。その語りは、重く悲惨な暴力、レイプ、戦争といった内容を乾いた事実として伝え、力と家族の物語を普遍的な世界文学へと昇華させた。
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