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Appertizers, Salads

Šopska salata / ショプスカサラダ

"ショプスカサラダ"はバルカン半島全域でとてもよく食べられるサラダですが、もともとは1960年代にブルガリアの旅行キャンペーンのために考案されたレシピだとか。

焼いて皮をむいたたパプリカ、トマト、キュウリ、タマネギを角切りにし、ひまわり油とワインヴィネガー、塩胡椒で味付けをしてチーズを振りかければできあがり。地域やシチュエーションにより、レシピに若干の差がみられるそうですが、一度口にすれば人気にも納得。何度食べても飽きない味です。

Mimoza salata / ミモザサラダ

"ミモザサラダ"は、セルビアで人気のパーティーメニューです。マッシュポテト、サワークリームのソース、ハム、ピクルス、ゆで玉子、チーズと重ねていき、最後にサワークリームで蓋をして卵黄をミモザの花に見立てて飾ります。断面の美しさと層が奏でる味の変化も魅力のひとつ。毎年、春待つ時期につくりたくなるサラダです。

Paprika sa sirom / パプリカとチーズのグリル

パプリカに溶き玉子とあわせたカッテージチーズを入れて焼くだけなのに、なんて美味しい!

Turšija / トールシ

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日本の輸入食材店で手にするアメリカや西欧のピクルスと、中東からバルカン半島にかけて食べられる”トールシ”とは少し風味が異なります。バルカンレシピは酢漬けというよりも塩漬け。ニンニクやホールスパイス、ハーブと一緒にカリフラワーやニンジン、セロリを漬け込みます。ディルの甘い香りがアクセント。

Ruska salata / ロシアサラダ

"ルスカサラダ"は、セルビア語で「ロシアのサラダ」という意味。その名の由来は、ロシア人が大好きなマヨネーズを使うことからきているのでしょうか。
サワークリームとマスタード、ピクルスの爽やかな風味で、マヨネーズが苦手なわたしもぱくぱくいける爽やかなサラダです。

Zelena salata / グリーンサラダ

どのお酢と油を使うかでその料理の国籍が決まる、と聞いたことがあります。レタスとワケギ、ラディッシュにオリーブをあわせたこのサラダ。「なにこれーっ!セルビアの味がする!!どうやって再現したのー?」と、セルビアの人たちから賞賛をうけましたが、その秘密はドレッシングに使ったレモン汁とオリーブオイルです。

Paradajz salata / トマトサラダ

グリーンサラダと並んで、このトマトサラダも「どうやって味をつけたの?」と尋ねられることの多い料理です。ワインヴィネガーとオリーブオイル、塩胡椒だけの簡単な味付けですが、その勘どころはおそらくトマトの種のまわりのちゅるちゅるした部分と、水にさらさない、辛いままのタマネギからくる風味でしょうか。

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Ajvar / アイヴァル

"アイヴァル"はセルビアの食卓には欠かせないパプリカペースト。クラッカーに載せてオードヴルによし、パンに塗って、肉に卵に魚介に添えて、パスタに混ぜて、何にでもあうスーパースター。ヨーロッパでは「セルビアの”畑のキャビア”」とも言われているそうです。

味噌のように各家庭で保存食としてつくられていたそうですが、近年ではスーパーで瓶詰が手軽に入手できるようになり、都市部ではあまり作られなくなったそうです。

日本では入手困難なため、定期的に手作りしています。

Raw Apple Cider Vinegar / りんご酢

"Every best things come from Home Made" 「いいものはみんな自家製なのよねー」。
セルビアで質のよい食材を手に入れるには、どこへ買いにいけばばいいの?という質問によく聞く言葉がこれ。アイバルの名人は誰それ、ラキヤは誰それのおじさん、アップルビネガーはあの人、というふうに、それぞれの街に、それぞれのスペシャリストが居るようです。

「料理の国籍は、そのメニューに何の酢と油を使うかで決まる」とは、元同僚のシェフの言葉。セルビアのお酢はリンゴ酢かワインビネガー。「ワインビネガーは日本でも手に入るけど、リンゴ酢はちょっと違うんだよね、日本のものは。」と、在日セルビア人。


ならば自家製してみようではないか。ということで、私もリンゴ酢は自家製しています。

Fish

Riblja čorba / 川魚のスープ

セルビアのスープには、しゃばしゃばの”ズッパ”、具だくさんの”チョルバ”の2種類があり、このピリ辛川魚のスープは”チョルバ”のほう。

山国のセルビアでは、魚料理といえば川魚。日本人ほど魚の種類にこだわらないため、どんな魚を使うか質問するとたいてい「なんでもいい」と言われます。

日本人としては、「ぇえー・・・せめて白身か赤身かくらいは教えて・・・」となるのですが、「1種類だけではなく何種類か混ぜて、アラを入れたほうが美味しいよ」とかね、そんなアドバイスをもらいます。

ということで、セルビア人化が進むわたしもその日の気分で買った魚でつくります。

Bakalar na brodet / タラのブロデット

タラのブロデットは、セルビアのお隣クロアチアの料理。タラと野菜、オリーブを重ねてじっくり煮込みます。蓋をして火が通るまでそっと待つ調理法は日本の鍋料理とそっくり。仕上げに加えるハチミツが、あるとないでは大違いのかくし味。

Musule na buzaru / アドリア海スタイルのムール貝

”ムール貝のバケツ(型の鍋)蒸し”は、ベルギーのものが有名ですが、アドリア海スタイルは少々趣が異なります。

鍋にオリーブオイルをニンニクで香りづけし、ムール貝を入れたら熟したトマトの水分で蒸し上げます。鍋をゆすってトマトをからめ、少々の白ワインで仕上げ。ふりかけたパン粉が汁気を吸って、それもまた絶品。

こちらのほうが好みかも、という意見続出でした。

Meat

Sarma / 丸ごと発酵キャベツで包んだロールキャベツ

"サルマ"はバルカン半島の冬の定番料理。挽き肉と米をキャベツを丸ごと3週間塩漬けにした”キセリクープス”で包み、土鍋で蒸し焼きにしたロールキャベツ。
具に混ぜたパプリカパウダーの風味と、キャベツの旨味で滋味あふれる一品です。

Svadbarski kupus / 披露宴のキャベツ(発酵キャベツと肉の煮込み)

「Svadbarski kupus / 発酵キャベツとベーコンの煮込み」は豚の丸焼きと並び、セルビアの伝統的な宴席料理です。

2015年のセルビア旅行では、世界遺産にも登録されているストゥデニツァ修道院を、一年で最大のお祭り「生神女誕生祭(聖母マリアの誕生日)」にあたる日に訪問。修道院で供されたディナーのメインディッシュがこの料理でした。セルビア名物の丸ごと発酵させたキャベツと豚肉が煮込んであります。

屋外でひとかかえもある大きな土鍋で長時間調理します。漂うその香りも祝いの脇役、ご馳走のうちでしょうか。

そのときの写真がこちらです。

Cevapcici / チェヴァプチチ

"チェヴァプチチ”は"チェヴァピ”とも呼ばれる挽肉料理。Pljeskavica(ピェスカヴィツァ )捏ねた”たね”をハンバーグ状に成型しますが、こちらはソーセージのように細く形作ります。どちらもタマネギのみじん切りを添えてパンに挟んだものがストリートフードとして人気です。炭火で焼くのがベストですがなかなかそうもいかないのが現状。セルビアに比べ、日本の肉は脂が多いため網で余分な油分を落としながら、わたしはオーブンで焼いています。

レシピは地方や人によりさまざまで、北部では牛・豚の合挽、南部では羊を混ぜてつくられることが多いそうです。ピェスカヴィツァと似ているとはいえ、まったく同じではつまらないので、ピェスカヴィツァを肉の旨味とニンニクでシンプルに、チェヴァプチチはそれよりもスパイシーに仕上げています。そのあたりの個々のこだわりを、食べて比べてみるのも楽しみのひとつ。

Pljeskavica / 挽き肉のグリル

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肉といえば赤身のセルビア。合挽肉をグリルした"ピェスカビツァ"は、つなぎをいれず肉の旨みぎっしりでみっちり。パンに挟んだものが人気のストリートフード。

タマネギのみじん切、アイヴァルとあわせて自作したら・・・・もうマクドナルドへは行けない^^;

Karadjordjeva snicla / セルビアのロイヤルステーキ

“カラジョルジェヴァ・スニクラ”は、王家の名がつくセルビアの代表的肉料理です。

肉は薄切りでなく、厚切りを叩いて伸ばすため旨味たっぷり。
現地ではカイマクという乳脂肪のフレッシュチーズを豚肉で巻いていますが、日本では入手困難なためクリームチーズで代用するのでカロリーも少し抑えめです。

Prebranac / プレブラナッツ

"プレブラナッツ"はセルビアのベイクドビーンズで、ソーセージやベーコンを載せる場合と、ベイクドビーンズのみで食べる場合があります。

セルビア正教ではクリスマスイブまで肉、卵、乳製品が禁じられており、ベイクドビーンズのみのプレブラナッツと魚料理が正式なクリスマスメニューです。

 

Leskovčka mućkalica(ムチュカリッツァ) / 肉と野菜の土鍋焼き

"ムチュカリッツァ"は焼肉の煮込みを土鍋で焼く料理。地方ごとにバリエーションがあるそうですが、こちらはセルビアで一番美味しいお肉を作る町として有名な南東部レスコヴァッツの伝統料理です。さまざまな部位の肉を組み合わせることにより、複雑な味わいが生まれています。ニンニクとスパイスで身体も温まり、冬めいてくると必ずつくる我が家の定番です。

Pileći đuveč / 鶏肉の土鍋焼き

セルビアでは土鍋を料理に使う習慣があり、日本と似た浅いタイプは底が平らになっておりオーブン用。弥生式土器のような背の高いタイプは寸胴鍋として煮込みに使います。

はじめて習ったセルビア料理が、この鶏肉の”ジュヴェチ”でした。スープをとったあとの丸鶏をむしって骨と肉に分け、その肉を野菜といっしょに炒め煮してからオーブンで焼くという調理法は目からウロコがひたすら落ち続け、この国の料理をもっと知りたいと好奇心をつのらせるに余りある経験でした。習ったときは手打ちパスタと一緒に焼き込みましたが、写真ではギリシャの米粒型のパスタを使ってほうろう容器で焼いています。

チキンと炒めたパプリカ、タマネギの味がやさしい、初心忘るべからずの味です。

Mesni rolat / 肉のルーラード

セルビアのおもてなし料理には、うずまき状に巻き込んだり何層にも重ねて断面の美しさで魅せる技法があります。
この肉の”ルーラード”ほうれん草と卵を巻き込んだ人気のお祝い料理です。

Pileći paprikaš sa noklicama / チキンと野菜のパプリカシチュー

”パプリカシュ”は、パプリカ風味のシチューです。こちらのメニューでは骨付き(←ここ大事!)チキンをたっぷりの野菜とともに煮込んでいます。骨から出る出汁と野菜の旨みを時間をかけて引き出す滋味あふれるシチュー。

ノクリツェという小麦粉団子が入り、秋田の「きりたんぽ」や「だまこもち」のような鍋物の雰囲気も漂います。珍しいけど、懐かしい、そんなセルビア料理の特徴を感る料理です。

Sladak kupus sa mesom / ポークとキャベツのシチュー

"スラダック"は、豚かたまり肉とベーコンと野菜をことこと煮込んで、じっくり味を引き出します。時間が料理を美味しくしてる、まさに時間が調味料のセルビアらしい煮込みです。

Pileci pilav(ピレチピラフ)/ チキンピラフ

"プレチピラフ"はセルビアの日常的な家庭料理。骨付きの鶏肉で出汁をとり、長粒米をたっぷりの野菜とともに炊き込みます。

そのまま「洋食メニュー」として日本の食卓に載せてもなんの違和感もない「ごはん」です。

Breads, Pastries and Pies

Slavski kolač / 聖人の日のパン

Kiš sa sirom i spanaćem / チーズ・ほうれん草入りのセルビア風キッシュ

キッシュはフランスの郷土料理ですが、セルビア風につくるとこうなる、というレシピです。

ほうれん草とチーズは、これぞセルビア!という組み合わせ。ブレクという渦巻き型のパンや、パイでも人気のフィリング。

食べているとセルビアを思い出して、チケットを取りたくなる味。。。。。
(笑)

Pogača / ポガチャ

"ポガチャ"はセルビア語で「丸いパン」という意味の直径25cmほどの大きなパン。

さまざまなレシピのさまざまな形があります。

セルビアでは各街や家庭やごとに守護聖人を持ち、その記念日に焼くさまざまな形のポガチャがあります。
決まった日に焼くものですが、華やかで味もよくお客様に好評のため典子食堂の定番でアイコンとなっています。

ヨーグルトが入り、大きく成形するのでほんのりした甘味とふっくら空気を含んだやさしい味がします。

Česnica / チェスニッツァ

ユリウス暦では1月14日が元旦。
セルビアではユリウス暦に則り、この日に新年を祝うそうです。

クリスマスはセルビア語でBožić(ボジッチ)といい、1月7日がその日にあたります。
Česnica(チェスニッツア)というパンを焼き、テーブルを囲んだ家族や親族で手を差し伸べてつかみ、一斉に引きちぎって中に焼き込んだコインを誰が引き当てるかで幸運を占います。

キフリツェと同じように薄力粉で焼くさっくりとした食感のパンです。

 

参考ページ "Meet the Serbs"

Kiflice / キフリツェ

キフリツェというセルビアのひと口サイズのパン。
ミニクロワッサンとよく似た見た目とサイズですが、薄力粉とヨーグルト、サワークリーム、植物油でさっくりとした食感。
ベーコン入りは黒ゴマ、カッテージチーズ入りは白ゴマを目印に巻き込みました。

小さいけれど食べごたえのあるスナックです。

Lepinja / レピニャ

”レピニャ”は粉と牛乳、水にイースト、塩胡椒を加えてつくるシンプルなパン。日本でいえば白米のようなもの。
これが美味しくて、現地ではついつい食べ過ぎてしまうのですがサイズもかなりのもの。ちょっとしたクッションか、飛行機の枕くらい(笑)

オリジナルは8個分のレシピで、生地を24分割して焼くと直径10cmほどで日本人には、ちょうどいいサイズになりました。
おおらかなり、バルカンサイズ。 

Google検索すると日本語でも英語でもピタパンがヒット。こちらは中東由来でアラビア、レバノン、シリアあたりから来たらしく。インドやパキスタンのナンにも言及もありました。
ナンかー。生地を伸ばしながら、チャパティーのつくり方に似ていると感じていたのは、あながち間違いでもないようで。
バルカンは文化の交差点だと改めて感じた仕込み作業。

これを食べ慣れると、以前は大好きだったバターや卵がたっぷり入ったリッチなパンが重く感じられ、私の中ではたまに食べるごちそう的な位置づけになりました。

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