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橋本 典子
旅する女将 / ワインエキスパート

神奈川県生まれ。英語英文科卒業後、横浜の食品会社に入社。本社経理課で税務や管理会計に携わり、内部監査や会計システムおよびレストランの立ち上げに従事。2006年に日本ソムリエ協会認定「ワインエキスパート」の資格を取得。2011年の東日本大震災を機に災害ボランティアに従事。2012年からは、東北の食材で世界の家庭料理を食べる会を主催し、2015年に退社後、独立し現職。



セルビア料理について

 2011年にたまたま参加した料理教室で出会って以来、2017年でセルビア料理歴6年。

 

首都ベオグラードは北海道と同じ北緯44°に位置し、胡桃など東北地方とも食材の共通がみられます。宗教上肉食を禁じる期間があるため、パプリカなどの野菜、乳製品を使ったメニューが充実し、油はひまわり油が主体。ローマ帝国、オスマントルコの支配を受け、ハプスブルク家に影響されたセルビア共和国。東西文化交差点の味は、現地そのままで日本人の味覚にあい、はじめて食べてもどこか懐かしさの漂う料理です。

こちらの動画では、セルビア人男性が、ロンドン留学時代の友人をベオグラードに呼び寄せ、お国自慢の美食でおもてなし。 巣入りのハチミツにはじまり、ラキア(蒸留酒)、ラズベリーのスプーンスイーツ、そば粉のパイ、カイマック(濃厚チーズ)、豚肉のロースト、ピクルス、アイヴァル、プレブラナッツ(ベイクドビーンズ)、白ワイン。。。。 垂涎の食卓。



セルビアについて

セルビアは日本人があまり足を踏み入れることのないディープ・ヨーロッパ。知られざる美食大国です。

スペインの都市セビリアと混同される場合も多い国名を持ち、旧ユーゴスラビアのうちの1つ、あるいはサッカー日本代表オシム監督や、テニスプレイヤーのノバク・ジョコビッチの母国としてご存知の方も多いのでしょうか。また、発明家エジソンのライバルであったニコラ・テスラの母国、戦地になることが多い地域、美男美女が多い地域というところでしょうか。

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2017年3から6月まで国立新美術館で開催されたミュシャ展では《スラヴ叙事詩》の一作、「東ローマ皇帝として戴冠するセルビア皇帝ステファンドゥシャン」がポスターとして採用されました。また、コンスタンティノープル(現在のイスタンブール)を建設したローマ皇帝コンスタンティヌス1世も、現在のセルビア出身です。

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国土は南東ヨーロッパのバルカン半島に位置し、首都ベオグラードは、北緯44°にある欧州最古の町のひとつ。面積は北海道とほぼ同じ約8万8000㎢。宗教はセルビア正教で、通貨はディナール。EUには未加盟。古来より東洋と西洋の交差点として人々が往来し、東西ローマ帝国、オスマントルコ、オーストリアハプスブルク家の占領と影響をうけています。チトー大統領下の旧ユーゴスラビア時代はエジプトやインドとともに非同盟諸国として、政治的にアメリカともソ連とも距離を置いた独自の立場をとっていました。

それらの歴史的背景からか、食やデザインにはトルコの影響も感じられ、スパイスの使い方は中国やインドへの近さも感じます。

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日本との関係は、2017年で国交135周年。1882年にベルリン会議でセルビアが独立国として承認され、初代国王ミラン1世オブレノヴィッチ王と明治天皇が親書を交わして以来の交流があります。柔道や剣道などの日本の武道の人気も高く、意外なところでは蚊取り線香の原料、除虫菊はセルビア原産というご縁も。18年前のコソボ紛争ではNATOによる空爆に伴い次々と帰国する各国大使館をよそに、日本大使館だけは残留し、セルビア市民の生活を援助し続けたそうです。

 

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その支援に対する厚い感謝から親日家も多く、首都ベオグラードの町中を走る黄色いバスには日本の国旗が描かれ、市内の高台にあるカレメグダン公園の一角には、ししおどしを模した「日本の泉」という名の噴水が建っています。 関連記事